コンパイラー言語:機械語への翻訳者

コンパイラー言語:機械語への翻訳者

IT初心者

先生、「コンパイラ言語」って、どういう言語のことですか?

IT専門家

良い質問だね!コンパイラ言語は、私たちが書いたプログラムを、コンピューターが理解できる言葉に翻訳してから実行する言語だよ。

IT初心者

翻訳してから実行する…?ということは、翻訳しなくても実行できる言語もあるんですか?

IT専門家

そうだよ。プログラムを一行ずつ翻訳しながら実行する「インタープリタ言語」というものもあるんだ。コンパイラ言語とインタープリタ言語は、それぞれ特徴が異なるので、プログラムの用途によって使い分けられているんだよ。

コンパイラー言語とは。

「コンパイラー言語」は、コンピュータープログラムを作るための言葉の種類の一つです。この言葉は、私たち人間が理解しやすいように作られています。しかし、コンピューターはこの言葉を直接理解することができません。そこで、「コンパイラー」と呼ばれる翻訳プログラムを使って、人間が書いたプログラムをコンピューターが理解できる言葉に丸ごと変換します。この変換された言葉を「機械語」と言います。コンピューターはこの機械語を読み込んで、プログラムを実行します。

一方で、「インタープリター言語」と呼ばれる言葉の種類もあります。こちらは、「インタープリター」と呼ばれる翻訳プログラムを使って、プログラムを一行ずつ変換しながら実行します。

プログラミング言語の種類

プログラミング言語の種類

コンピューターの世界には、用途や目的ごとに様々な種類のプログラミング言語が存在します。これらの言語は、大きく「低級言語」と「高級言語」の二つに分類されます。

低級言語は、機械語やアセンブリ言語などが挙げられます。これらの言語は、コンピューターの内部構造に近い表現を用いるため、人間にとっては理解しにくいという側面があります。しかし、コンピューターが直接理解できる言葉で記述されているため、処理速度が速いという利点があります。主に、処理速度が求められるシステムやハードウェア制御などに利用されます。

一方、高級言語は、人間にとって理解しやすいように設計された言語です。JavaやPython、Rubyなどが代表的な例として挙げられます。これらの言語は、英語に近い文法や記号を用いることで、プログラマーがより直感的にプログラムを記述することを可能にしています。そのため、開発効率が高く、大規模なシステム開発にも適しています。

高級言語は、さらに「コンパイラ言語」と「インタプリタ言語」に分類されます。コンパイラ言語は、プログラムを実行する前に、ソースコード全体を機械語に変換する必要があります。この変換作業を行うソフトウェアを「コンパイラ」と呼びます。一方、インタプリタ言語は、プログラムを実行する際に、ソースコードを一行ずつ機械語に変換しながら実行します。

このように、プログラミング言語は種類によって特徴や用途が異なります。それぞれの言語の特性を理解した上で、開発するシステムやアプリケーションに最適な言語を選択することが重要です。

分類 特徴 具体例 用途
低級言語 コンピューター内部構造に近い表現
人間には理解しにくい
処理速度が速い
機械語
アセンブリ言語
処理速度が求められるシステム
ハードウェア制御
高級言語 人間にとって理解しやすい
開発効率が高い
Java
Python
Ruby
大規模なシステム開発
コンパイラ言語 実行前にソースコード全体を機械語に変換 C
C++
Java
処理速度が求められるシステム
インタプリタ言語 実行時にソースコードを一行ずつ機械語に変換 Python
Ruby
JavaScript
Webアプリケーション開発

コンパイラー言語の特徴

コンパイラー言語の特徴

– コンパイラー言語の特徴私たちが普段使っている言葉で書かれたプログラムを、コンピューターが理解できる言葉に変換することを「翻訳」と例えることができます。この翻訳作業を行うのが「コンパイラー」と呼ばれる特別なプログラムです。コンパイラー言語とは、このコンパイラーを使ってプログラムを実行する言語のことを指します。コンパイラー言語は、プログラムを実行する前に、ソースコードと呼ばれるプログラム全体をコンピューターが直接理解できる機械語に一度に変換します。 この変換処理を「コンパイル」と呼びます。 コンパイルされたプログラムは、実行可能なファイルとして保存され、その後は何度でも実行することができます。コンパイラー言語の大きな利点は、プログラムの実行速度が速いという点です。一度機械語に翻訳されていれば、実行時に逐次翻訳する必要がないため、高速に処理を実行できます。また、コンパイル時にプログラム全体の文法チェックが行われるため、実行時のエラー発生率を低減できるという利点もあります。代表的なコンパイラー言語には、C言語、C++、Javaなどがあります。 これらの言語は、処理速度が求められるシステム開発や、大規模なソフトウェア開発など、幅広い分野で利用されています。

項目 内容
定義 ソースコードをコンパイラを用いて機械語に変換してから実行する言語
メリット
  • 実行速度が速い(コンパイル時に機械語に変換されるため)
  • 実行時のエラー発生率が低い(コンパイル時に文法チェックが行われるため)
代表例 C言語, C++, Java
用途 処理速度が求められるシステム開発、大規模なソフトウェア開発

コンパイルの過程

コンパイルの過程

人間が理解しやすい言葉で書かれたプログラムを、コンピュータが直接理解できる言葉に変換することを「コンパイル」と言います。人間が普段使っている言葉で書かれたプログラムは「ソースコード」と呼ばれ、コンピュータが理解できる言葉は「機械語」と呼ばれます。コンパイルは、このソースコードを機械語に変換する作業にあたります。

コンパイルは、いくつかの段階に分けて行われます。まず、ソースコードが解析され、プログラムの構造が調べられます。次に、プログラムに誤りがないかチェックされます。この誤りチェックの段階で、もしプログラムに誤りが見つかれば、エラーメッセージが出力され、プログラマーはその誤りを修正する必要があります。誤りがないことが確認できたら、いよいよソースコードが機械語に変換されます。こうして、コンピュータが直接実行できる「実行可能プログラム」が生成されます。

一度コンパイルが完了すれば、生成された実行可能プログラムは何度でも実行することができます。これは、ソースコードを機械語に変換する作業は、プログラムを実行するたびに行う必要がないためです。コンパイルは、コンピュータがプログラムを実行するために必要な準備段階と言えます。

用語 説明
コンパイル 人間が理解しやすい言葉で書かれたプログラムを、コンピュータが直接理解できる言葉(機械語)に変換すること
ソースコード 人間が普段使っている言葉で書かれたプログラム
機械語 コンピュータが理解できる言葉
実行可能プログラム コンパイルされた後、コンピュータが直接実行できるプログラム

インタープリター言語との違い

インタープリター言語との違い

プログラムを作成する際に用いる言語には、大きく分けて二つの種類が存在します。一つはコンパイラ言語、そしてもう一つはインタープリタ言語と呼ばれるものです。この二つは、プログラムを実行するまでの手順が大きく異なり、そのためにそれぞれに得意な分野も異なります。

コンパイラ言語は、人間が書いたプログラムをコンピュータが理解できる言葉、つまり機械語に一括変換してから実行します。この変換作業を行うのがコンパイラと呼ばれるプログラムです。対してインタープリタ言語は、プログラム全体を事前に機械語に変換するのではなく、プログラムの実行時に一行ずつ機械語に変換しながら実行します。この変換作業を行うのがインタープリタと呼ばれるプログラムです。

インタープリタ言語は、コンパイラ言語のように事前にプログラム全体を変換する必要がないため、プログラムを変更した場合でもすぐに実行することができます。これは開発効率の向上に繋がります。一方、実行時に一行ずつ機械語に変換するため、コンパイラ言語に比べて実行速度が遅くなる傾向があります

代表的なインタープリタ言語としては、PythonやRuby、JavaScriptなどが挙げられます。これらの言語は、初心者にも比較的習得しやすく、ウェブアプリケーション開発など幅広い分野で利用されています。

項目 コンパイラ言語 インタープリタ言語
プログラムの実行方法 プログラム全体を事前に機械語に変換してから実行 プログラムの実行時に一行ずつ機械語に変換しながら実行
変換を行うプログラム コンパイラ インタープリタ
メリット 実行速度が速い 変更をすぐに実行できるため、開発効率が高い
デメリット 実行前に変換処理が必要なため、開発効率が低い 実行時に変換処理を行うため、実行速度が遅い
代表的な言語 C、C++、Java Python、Ruby、JavaScript

コンパイラー言語の利点

コンパイラー言語の利点

– コンパイラー言語の利点

コンパイラー言語は、プログラムをコンピューターが理解できる言葉(機械語)に変換する際に、プログラム全体を一度に変換します。この方式を「コンパイル」と呼びます。コンパイルを行うことで、プログラムの実行前に変換処理が完了するため、実行時に変換処理を行う必要がなくなり、結果として処理速度が向上します

さらに、コンパイラー言語は、コンパイルの段階でプログラムの文法や型の誤りなどを検出する「エラーチェック」を行います。このエラーチェック機能により、プログラムの実行前に多くの誤りを発見し修正することができるため、プログラムの信頼性が高まります

これらの利点から、コンパイラー言語は、処理速度が求められる大規模なシステム開発や、高い信頼性が求められるシステム開発などに適しています。例えば、銀行のオンラインシステムや航空機の制御システムなど、一度の処理ミスが大きな影響を及ぼす可能性のあるシステム開発には、コンパイラー言語が積極的に採用されています

コンパイラー言語のメリット 詳細 具体例
処理速度の向上 プログラム実行前に変換処理が完了するため、実行時の変換処理が不要になるため。 銀行のオンラインシステム、航空機の制御システム
(一度の処理ミスが大きな影響を及ぼす可能性のあるシステム)
プログラムの信頼性向上 コンパイル時にエラーチェックを行うため、プログラム実行前に多くの誤りを発見し修正することができるため。
大規模、高信頼性システム開発に最適 上記2点のメリットにより、大規模なシステム開発や、高い信頼性が求められるシステム開発に適しているため。

コンパイラー言語の欠点

コンパイラー言語の欠点

– コンパイラー言語の欠点コンパイラー言語は、人間が理解しやすいプログラムの記述を、コンピュータが理解できる機械語に変換する「コンパイル」という処理が必要です。このコンパイル作業が、開発効率の面でいくつかの欠点をもたらします。まず、プログラムを実行する前に、必ずコンパイルという手順を踏まなければなりません。これは、コードを変更するたびにコンパイルが必要になるため、プログラムの修正や動作確認に時間がかかってしまうという問題につながります。一行修正しただけでも、プログラム全体をコンパイルし直す必要があるため、大規模なプログラムであればコンパイルに時間がかかります。コンパイル中は次の作業に移れないため、開発者は待ち時間の間、作業が中断されてしまうことになります。さらに、コンパイル言語は、特定のコンピュータ環境に依存するという側面も持ち合わせています。プログラムは、特定のOSやCPU向けにコンパイルされるため、異なる環境で実行するためには、その環境に合わせたコンパイルを再度行う必要があります。例えば、Windows用にコンパイルされたプログラムは、そのままではMacintoshでは動作しません。Macintoshで動作させるためには、Macintosh用のプログラムとして再度コンパイルする必要があるのです。これらの欠点は、開発のスピード感を求められる現代において、コンパイラー言語が選択される際の障壁となる可能性があります。しかし、コンパイラー言語は実行速度が速く、効率的なプログラムを作成できるというメリットも持ち合わせています。開発の目的や状況に応じて、コンパイラー言語とインタープリター言語を使い分けることが重要と言えるでしょう。

欠点 説明
コンパイル時間の発生 プログラム実行前にコンパイル作業が必要なため、コード変更のたびに時間がかかる。プログラム規模が大きいほど、コンパイル時間も増大する。
環境への依存性 特定のOSやCPU向けにコンパイルされるため、異なる環境で実行するには再コンパイルが必要。
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