スレッド:話題からプログラム実行まで

スレッド:話題からプログラム実行まで

IT初心者

「thread」ってIT用語でよく聞くけど、掲示板の「スレ」って意味だけじゃないって聞いたんだけど、どういうこと?

IT専門家

そうね。「thread」には大きく分けて二つの意味があるわ。一つはあなたが言うように、掲示板での「話題の束」という意味。もう一つは、コンピューターのプログラムを動かす上で重要な「処理の流れ」という意味よ。

IT初心者

処理の流れ?

IT専門家

例えば、あなたが今使っているこのアプリも、プログラムで動いているでしょう?そのプログラムを細かく分割して、それぞれを順番に処理していくの。その一つ一つの処理の流れを「thread」と呼ぶのよ。

threadとは。

「スレッド」という言葉は、二つの使い方があります。一つ目は、インターネットの掲示板やメールのやり取りの中で、ある特定の話題について書かれたものや、話し合われている内容をまとめたものを指します。この場合は「スレ」と略して呼ばれることもあります。二つ目は、コンピューターの頭脳であるCPUが、プログラムを動かす際の最小単位を指します。コンピューターを動かすための基本ソフトであるオペレーティングシステムは、起動しているそれぞれのプログラムを「プロセス」という単位で管理します。そして、この「プロセス」はさらに「スレッド」という、より小さな実行単位に分けられて、CPUが順番に処理していきます。ただし、「タスク」「プロセス」「スレッド」をまとめて「タスク」と呼ぶこともよくあります。

オンライン上の「スレッド」

オンライン上の「スレッド」

インターネットの世界では、電子掲示板やメーリングリストといったサービス上で、多くの人が活発に意見交換を行っています。これらのサービスにおいて、「スレッド」は、特定の話題や議題に関する投稿を一つにまとめる役割を担っています。膨大な量のデータが飛び交うインターネットの世界において、関連性の高い情報を整理し、議論の流れを分かりやすく追うことができるようにしてくれるのです。例えば、電子掲示板で「おすすめの旅行先」というスレッドが立てられたとします。すると、このスレッドの中には、旅行先に関する質問や、それに対する回答、実際に訪れた人たちの体験談などが集められます。そのため、旅行先を探している人は、スレッドを見るだけで、必要な情報を効率的に集めることができるのです。このように、「スレッド」は、インターネット上でのコミュニケーションをスムーズに行うための、なくてはならない要素と言えるでしょう。

用語 説明
スレッド 特定の話題や議題に関する投稿を一つにまとめるもの 電子掲示板で「おすすめの旅行先」というスレッド
スレッドの内容 質問、回答、体験談など 旅行先に関する質問、それに対する回答、実際に訪れた人たちの体験談
スレッドのメリット 関連性の高い情報を整理し、議論の流れを分かりやすく追うことができる 旅行先を探している人が、必要な情報を効率的に集めることができる

プログラム実行における「スレッド」

プログラム実行における「スレッド」

私たちが日常的に利用するパソコンやスマートフォン。これらの機器では、動画を見ながらメールのやり取りをしたり、文書作成を行いながら音楽を聴いたりと、複数のアプリケーションを同時に操作することが当たり前になっています。このような複数の作業を同時に行えるのは、コンピューターの頭脳であるCPUが、複数のプログラムを並行して処理しているからです。

CPUは、起動している各プログラムを「プロセス」という単位で管理します。例えば、インターネット閲覧ソフト、メールソフト、文書作成ソフトをそれぞれ起動すると、これらは別々のプロセスとしてCPUに認識されます。そして、CPUはさらにこれらのプロセスを「スレッド」という、より細かい実行単位に分割して処理を進めます。

それぞれの「スレッド」は、割り当てられた処理を順番に実行していきます。CPUは、非常に短い時間でスレッドを切り替えながら処理を実行するため、私たちには複数のプログラムが同時に動いているように感じられます。これが、複数のアプリケーションを同時に操作できる仕組みです。このように、「スレッド」は、現代のコンピューターにとって、効率的かつ円滑にプログラムを実行するために欠かせない要素と言えるでしょう。

用語 説明
CPU コンピューターの頭脳。複数のプログラムを並行処理する。
プロセス CPUが管理するプログラムの実行単位。例:ブラウザ、メールソフト。
スレッド プロセスをさらに細かく分割した実行単位。CPUはスレッドを切り替えながら処理する。

「スレッド」と「タスク」と「プロセス」

「スレッド」と「タスク」と「プロセス」

コンピュータの世界では、「スレッド」「タスク」「プロセス」といった言葉がよく登場しますが、これらは似て非なる概念であり、それぞれ異なる意味を持っています。まず、「タスク」は広い意味を持つ言葉で、一般的な「作業」を指す場合もあれば、コンピュータ上で実行される「プログラムの処理単位」を指す場合もあります。

次に、「プロセス」は、コンピュータ上でプログラムを実行するための資源をまとめたものです。プログラムを実行するには、メモリやCPU時間など、さまざまな資源が必要となりますが、「プロセス」はこれらの資源を一括して管理し、プログラムが独立して動作できるようにする役割を担います。

最後に、「スレッド」は、1つのプロセス内で実行される、より細かい処理の流れのことです。1つのプロセスは複数のスレッドを持つことができ、それぞれのスレッドはプロセス内の資源を共有しながら、並行して動作することができます。

「タスク」「プロセス」「スレッド」の関係は、入れ子構造のようなものと考えることができます。つまり、「プロセス」の中に「スレッド」が存在し、「タスク」は「プロセス」や「スレッド」といった処理単位全体を指す場合もある、というイメージです。

これらの言葉の使い分けは、文脈によっては曖昧な場合もあり、同じ意味で使われることもあります。しかし、重要なのは、「スレッド」「タスク」「プロセス」という言葉が、いずれも「プログラムの実行を管理する単位」を表していることを理解することです。そして、「スレッド」は「プロセス」の中に存在する、より細かい実行単位であることを覚えておきましょう。

用語 説明
タスク
  • 広義の意味での「作業」
  • コンピュータ上で実行されるプログラムの処理単位
プロセス
  • プログラムを実行するための資源(メモリ、CPU時間など)をまとめたもの
  • プログラムが独立して動作できるように資源を管理
スレッド
  • 1つのプロセス内で実行される、より細かい処理の流れ
  • プロセス内の資源を共有しながら、並行して動作
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