システム管理の強い味方!tarファイルとは?

システム管理の強い味方!tarファイルとは?

IT初心者

先生、『tar』って、複数のファイルを一つにまとめるファイル形式だって聞いたんですけど、どういう時に使うんですか?

IT専門家

いい質問だね!『tar』は、例えばウェブサイトのデータみたいに、たくさんのファイルをまとめて、別の場所に移動したり、保管したりする時に便利なんだ。

IT初心者

なるほど。でも、それだけだと、ファイルの数が減るわけじゃないですよね?

IT専門家

その通り。『tar』自体は、ファイルをまとめるだけで、ファイルの大きさは変わらないんだ。だから、よく『gzip』と組み合わせて、圧縮して使うことが多いんだよ。

tarとは。

「tar(ター)」とは、複数のファイルを一つにまとめる方法の一つで、コンピューター用語です。特に、UNIXという種類のOS(基本ソフト)で使われています。ファイルを集めることはできますが、ファイルの大きさを小さくする「圧縮」は行いません。そのため、gzip(ジージップ)という圧縮方法と組み合わせて使われることがよくあります。tarは、「tape archive and retrieval format(テープアーカイブアンドリトリーバルフォーマット)」の略です。

ファイル整理の定番

ファイル整理の定番

– ファイル整理の定番

今日のコンピューターは、文書、画像、音楽など、実に様々な種類のファイルを扱うことができます。これらのファイルが増えていくにつれて、必要なファイルをすぐに見つけ出すことや、整理整頓しておくことが難しくなります。

そこで役に立つのが、複数のファイルを一つにまとめる「アーカイブファイル」です。アーカイブファイルには幾つかの種類がありますが、その中でも「tarファイル」は、UNIX系システムで広く利用されてきました。

tarファイルは、複数のファイルを一つのファイルにまとめるだけでなく、ファイルの所有者やアクセス権限などの情報も一緒に保存することができます。そのため、システム管理者は、システムの設定ファイルなどをまとめてtarファイル化し、バックアップや他のコンピューターへのファイル転送に利用しています。

tarファイルは、それ単体ではファイルを圧縮する機能は持っていませんが、gzipやbzip2などの圧縮ツールと組み合わせて利用されることが一般的です。これらのツールと組み合わせることで、ファイルの容量を小さく抑えながら、効率的にファイルを管理することができます。

このように、tarファイルは、UNIX系システムにおけるファイル管理には欠かせない存在となっています。

項目 説明
アーカイブファイルの必要性 ファイルが増加すると、必要なファイルの検索や整理が困難になるため、複数のファイルを一つにまとめる必要性が生じる。
tarファイルの特徴 複数のファイルを一つのファイルにまとめるだけでなく、ファイルの所有者やアクセス権限などの情報も一緒に保存することができる。
tarファイルの利用例 システム管理者が、システムの設定ファイルなどをまとめてtarファイル化し、バックアップや他のコンピューターへのファイル転送に利用する。
tarファイルと圧縮ツール tarファイル単体では圧縮機能はないが、gzipやbzip2などの圧縮ツールと組み合わせて利用することで、ファイル容量を圧縮できる。

tarファイルの中身

tarファイルの中身

– tarファイルの中身tarファイルは、Tape Archiveの略で、その名前が示す通り、昔はテープドライブにデータを保存するために使われていました。今では、テープドライブはあまり使われていませんが、tarファイルは、複数のファイルを一つにまとめる方法として、今でも広く使われています。tarファイルは、複数のファイルを一つのファイルにまとめるだけでなく、ファイルの属性情報、つまり、誰が作成したのか、誰がアクセスできるのかといった情報も一緒に保存することができます。このため、tarファイルは、単にファイルをまとめるだけでなく、元の状態を保ったまま、別の場所に移動したり、バックアップを取ったりするのに非常に役立ちます。例えば、あなたが作ったホームページのデータが、たくさんの画像ファイルやHTMLファイル、CSSファイルなど、たくさんのファイルから成り立っているとします。これらのファイルを一つずつ別の場所にコピーするのは大変ですし、コピーし忘れたファイルがあると、ホームページが正しく表示されなくなってしまいます。しかし、tarファイルを使えば、これらのファイルを一つのファイルにまとめることができます。そして、このtarファイルを別の場所にコピーするだけで、ホームページのデータを丸ごと移動することができます。また、tarファイルに保存されている属性情報のおかげで、ファイルのアクセス権なども、元の状態のまま復元することができます。このように、tarファイルは、複数のファイルをまとめて管理したり、バックアップを取ったりするのに便利な機能です。

項目 説明
tarファイルとは 複数のファイルを一つにまとめたファイル。Tape Archiveの略。
用途 – 複数のファイルをまとめて管理
– ファイルのバックアップ
– ファイルの属性情報(作成者、アクセス権など)を保持したまま、ファイルを移動
メリット – ファイルの管理やバックアップが容易になる
– ファイルの属性情報を保持したまま、ファイルを移動できる
ホームページのデータ(画像ファイル、HTMLファイル、CSSファイルなど)をまとめて管理する場合に便利

圧縮との組み合わせ

圧縮との組み合わせ

tarは、複数のファイルを一つにまとめるのに便利なツールですが、ファイルの中身を圧縮する機能はありません。そのため、tarでまとめたファイルを小さくして、保管場所を節約したり、ネットワーク転送を高速化したい場合は、gzipなどの圧縮ツールと組み合わせて使うことが一般的です。

手順としては、まずtarコマンドを使って複数のファイルを一つのtarファイルにまとめます。この時点では、ファイルの中身は圧縮されていないので、元のファイルの合計サイズとほぼ同じです。次に、gzipコマンドを使って、作成したtarファイルを圧縮します。gzipは、ファイルの中身を効率的に圧縮するアルゴリズムを使用しているので、tarファイルのサイズを大幅に小さくすることができます。

このように、tarとgzipを組み合わせることで、複数のファイルを一つにまとめて圧縮することができ、ファイル管理の効率が格段に向上します。これは、バックアップの作成、ソフトウェアの配布、大量のデータの保管など、様々な場面で活用されています。

ツール 機能
tar 複数のファイルを一つにまとめる(圧縮機能なし)
gzip ファイルの中身を圧縮する(tarとの組み合わせで使うことが多い)

コマンドラインでの操作

コマンドラインでの操作

– コマンドラインでの操作

コンピューターを操作する上で、コマンドラインは強力な道具となります。その中でも、tarコマンドは、複数のファイルを一つにまとめたり、逆に展開したりと、ファイルの整理に欠かせないコマンドです。

例えば、複数の資料を一つにまとめて送りたい場合を考えてみましょう。このような場合は、tarコマンドを使って、複数のファイルを一つの「tarファイル」にまとめることができます。具体的な操作としては、「tar -cvf 作成したいtarファイル名 まとめたいファイル名」というコマンドを実行します。もし、「資料1.txt」「資料2.png」「資料3.pdf」という三つのファイルを「資料.tar」というtarファイルにまとめたい場合は、「tar -cvf 資料.tar 資料1.txt 資料2.png 資料3.pdf」とコマンドを入力します。

逆に、受け取ったtarファイルを展開したい場合は、「tar -xvf 展開したいtarファイル名」というコマンドを実行します。先ほどの例で言えば、「資料.tar」を展開する場合は、「tar -xvf 資料.tar」と入力します。

このように、tarコマンドは、簡単なコマンドを入力するだけで、ファイルの圧縮や展開といった複雑な操作を簡単に行うことができます。 コマンドラインに慣れてくれば、マウス操作よりも素早くファイル操作を行えるようになり、作業効率の向上に繋がります。

操作 コマンド 説明
ファイルをまとめる(tarファイルを作成) tar -cvf 作成したいtarファイル名 まとめたいファイル名 複数のファイルを一つのtarファイルにまとめます。 tar -cvf 資料.tar 資料1.txt 資料2.png 資料3.pdf
ファイルを展開する(tarファイルを解凍) tar -xvf 展開したいtarファイル名 tarファイルを展開して、元のファイルを取り出します。 tar -xvf 資料.tar

幅広い活用範囲

幅広い活用範囲

– 幅広い活用範囲

tarファイルは、その扱いやすさと確実性から、様々な場面で利用されています。システムのバックアップから、ソフトウェアの配布、ログファイルの保管など、その用途は多岐にわたります。

例えば、ウェブサイトのデータをバックアップする場合を考えてみましょう。データベースや画像ファイルなど、ウェブサイトの運営に必要な様々なファイルを、tarファイルとして一つにまとめて保存しておくことができます。こうすることで、必要な時に、これらのファイルをまとめて簡単に復元することが可能になります。

また、ソフトウェアの配布にもtarファイルはよく利用されます。ソフトウェアのプログラムファイルや設定ファイル、ライブラリファイルなどを一つのtarファイルにまとめることで、配布やインストールをスムーズに行うことができます。

このように、tarファイルはシステム管理者にとって欠かせないツールであると同時に、個人レベルでもファイルの整理や保管に便利なツールと言えるでしょう。tarファイルは、その柔軟性と信頼性から、システム管理から個人でのファイル管理まで、幅広い用途で利用できる便利なツールなのです。

用途 説明
システムバックアップ データベースや画像ファイルなど、ウェブサイト全体をまとめてバックアップを取得
ソフトウェア配布 プログラムファイル、設定ファイル、ライブラリファイルなどを一つにまとめて配布
ログファイル保管 複数のログファイルを一つにまとめて保管
ファイル整理・保管 個人レベルでもファイルを一つにまとめて整理、保管
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