インターネット上の住所、IPアドレスとは？

インターネット上の住所、IPアドレスとは？

インターネット上の住所

手紙を送る際には、宛先を特定するために住所が必要となります。同じように、インターネット上でも、情報をやり取りする相手である機器を特定するための住所が必要です。それがIPアドレスと呼ばれるものです。

インターネットに接続されている機器は、スマートフォン、パソコン、サーバーなど、種類を問わず全て固有のIPアドレスを持っています。このIPアドレスは、いわばインターネット上の住所のようなものであり、世界中で一意に割り当てられています。

情報を送受信する際、インターネット上ではこのIPアドレスを宛先情報として利用します。例えば、ウェブサイトを閲覧する際に、ブラウザはウェブサイトのサーバーのIPアドレスを特定し、そのIPアドレス宛にデータの送信要求を送ります。そして、サーバーは自身のIPアドレス宛てに届いた要求に対して、ウェブサイトのデータを送り返すことで、私たちがウェブサイトを閲覧できるようになるのです。

IPアドレスの形式

インターネットに接続された機器は、それぞれが一意の番号であるIPアドレスを持ちます。このIPアドレスは、0から255までの数字4つをピリオド(.)で区切って表すのが一般的です。例えば、「192.168.1.10」のように表され、これをIPv4アドレスと呼びます。

IPv4アドレスは、現在インターネットで広く使われている形式ですが、インターネットの普及に伴い、機器の数が爆発的に増加したことで、IPアドレスが足りなくなる問題が顕在化してきました。

この問題を解決するために、より多くの機器を識別できるIPv6アドレスが開発されました。IPv6アドレスは、「20010db885a3000000008a2e03707334」のように、16進数の数字とコロン()を使って表現します。IPv6アドレスは、IPv4アドレスと比べて桁数が多く、非常に多くのIPアドレスを表現することができるため、将来のインターネットを支える技術として期待されています。

IPアドレスの種類

– IPアドレスの種類インターネットに接続された機器同士が情報をやり取りするには、それぞれの機器を特定する住所のようなものが必要です。それがIPアドレスです。このIPアドレスには、大きく分けて二つの種類があります。一つは、-世界中でたった一つの番号-であるグローバルIPアドレスです。インターネット上の住所にあたるこの番号は、世界中から特定の機器にアクセスするために使われます。例えば、私たちがウェブサイトを閲覧する際にも、このグローバルIPアドレスを通して目的のサーバーに接続しています。もう一つは、プライベートIPアドレスと呼ばれ、家庭や会社といった特定のネットワーク内だけで使われる番号です。これは、社内ネットワーク内でパソコンやプリンターを識別するために割り振られています。プライベートIPアドレスは、同じ番号を別のネットワーク内で使うことができるという特徴があります。例えば、A社とB社のそれぞれに同じプライベートIPアドレスを持つ機器があったとしても、それぞれの社内ネットワーク内でしかその番号は使われないため、問題なく通信を行うことができます。このように、IPアドレスには世界中で通用するものと、限られた範囲内で使われるものの二種類があります。どちらのIPアドレスが使われているかによって、その機器がインターネット上でどのように認識され、通信が行われているのかを理解することができます。

IPアドレスとドメイン名

インターネット上の住所ともいえるIPアドレスは、数字の羅列で表されるため、私たち人間にとって非常に覚えにくいものです。そこで、数字の代わりに覚えやすい文字列を使用してウェブサイトにアクセスできるようにした仕組みが、ドメイン名です。

例えば、「example.com」といったドメイン名は、ウェブサイトの名前であり、それと同時にインターネット上の特定のコンピュータ（サーバー）を示す住所の役割も担っています。

私たちがウェブサイトにアクセスする際には、このドメイン名をウェブブラウザに入力します。すると、DNSサーバーと呼ばれるシステムが、入力されたドメイン名に対応するIPアドレスを検索し、その情報をブラウザに返します。ブラウザは受け取ったIPアドレスを元に、該当するウェブサイトにアクセスします。

このように、ドメイン名は、私たちがウェブサイトを容易に利用できるようにするための、重要な役割を担っています。

IPアドレスの重要性

– インターネット上の住所、IPアドレス

インターネットに接続された機器は、それぞれ固有の番号であるIPアドレスを割り当てられます。このIPアドレスは、インターネット上でデータの行き先を指定するために必要不可欠な情報です。例えるなら、手紙を送る際に必要な住所のような役割を果たしています。

– IPアドレスがないとどうなるか？

もしもIPアドレスが存在しなかったら、インターネット上でのデータの送受信は成り立ちません。ウェブサイトにアクセスしたい場合、あなたのコンピュータはウェブサイトを運営するサーバーのIPアドレスを知り、そこにデータを送信する必要があります。そして、サーバーもまた、あなたのコンピュータのIPアドレスを知ることによって、ウェブサイトのデータを送り返すことができます。

– IPアドレスとセキュリティ

IPアドレスは、セキュリティの面でも重要な役割を担っています。例えば、ウェブサイトに不正アクセスしようとする者がいた場合、そのアクセス元のIPアドレスを記録することで、犯人を特定する手がかりとなります。また、ファイアウォールなどのセキュリティ対策においても、特定のIPアドレスからのアクセスを遮断するなど、IPアドレスに基づいた制御が行われています。

– まとめ

このように、IPアドレスはインターネットを安全かつ快適に利用するために非常に重要なものです。インターネットの仕組みを理解する上で、IPアドレスの基本的な知識を身につけておくことは大切です。