ISDNターミナルアダプターとは？

ISDNターミナルアダプターとは？

ISDNターミナルアダプターの概要

– ISDNターミナルアダプターの概要ISDNターミナルアダプターは、ISDN回線とパソコンやFAXなどのデジタル機器を接続するための装置です。 ISDNは「サービス総合デジタル網」と呼ばれるデジタル回線で、従来のアナログ電話回線に比べて高速なデータ通信を実現できることから、企業や家庭に広く普及しました。しかし、パソコンやFAXなどのデジタル機器は、そのままではISDN回線に接続できません。そこで、ISDN回線とデジタル機器の間を取り持つ装置として、ISDNターミナルアダプターが必要とされました。ISDNターミナルアダプターは、ISDN回線のデジタル信号を、パソコンやFAXが理解できる信号に変換する役割を担います。 また、その逆も同様に行います。これにより、ISDN回線を利用した高速なデータ通信やFAXの送受信が可能となりました。 ISDNは、現在では光ファイバーやCATVを利用した高速なインターネット回線が普及したことで、その役目を終えつつあります。しかし、ISDNターミナルアダプターは、現在でも一部の企業などで利用されています。これは、ISDN回線の安定した通信品質やセキュリティの高さが評価されているためです。

ターミナルアダプターの別名

インターネット回線に接続する際に欠かせない機器であるターミナルアダプター。
中でも、ISDN回線専用のターミナルアダプターは、かつては「ターミナルアダプター」と呼ぶのが一般的でした。
これは、ISDNが広く普及していた時代には、ターミナルアダプターと言えばISDN回線に接続するための機器を指すことが多かったためです。

しかし、時代は流れ、光ファイバーやCATVといった、ISDN以外の高速インターネット回線が主流になってきました。
それに伴い、ターミナルアダプターも様々な種類が登場し、用途に応じて使い分けられるようになっています。

そのため、現在では単に「ターミナルアダプター」と呼んだ場合、ISDN回線専用のものを指すとは限りません。
もし、ISDN回線に接続するためのターミナルアダプターを明確に伝えたい場合は、「ISDNターミナルアダプター」と呼ぶようにしましょう。
こうすることで、相手に誤解なく、意図が伝わるでしょう。

ISDNターミナルアダプターの機能

– ISDNターミナルアダプターの機能ISDNターミナルアダプターは、ISDN回線とパソコンやFAXなどのデジタル機器を接続するための重要な装置です。その役割は、大きく分けて３つの機能に分けられます。1つ目は、-インターフェースの変換-です。ISDN回線とデジタル機器は、それぞれ異なる接続方式や信号形式を使用しています。ISDNターミナルアダプターは、これらの違いを吸収し、両者が正しく通信できるように変換する役割を担います。2つ目は、-信号の変換-です。ISDN回線はデジタル信号を使う一方、パソコンやFAXなどはアナログ信号を使う場合があります。ISDNターミナルアダプターは、必要に応じてデジタル信号とアナログ信号を相互に変換する機能も備えています。3つ目は、-データの変換-です。ISDN回線は、音声データとデータ通信を同時に扱うことができます。ISDNターミナルアダプターは、これらのデータを適切に振り分け、それぞれの機器に送信する役割を担います。これらの機能により、ISDNターミナルアダプターは、複数のデジタル機器をISDN回線に接続し、効率的に利用することを可能にします。例えば、パソコンでインターネットを利用しながら、同時にFAXを送信することも可能になります。

ISDNターミナルアダプターの接続方法

– ISDNターミナルアダプターの接続方法ISDNターミナルアダプターは、デジタル機器をISDN回線に接続するための装置です。ご家庭やオフィスにあるパソコンやFAXなどの機器を、ISDN回線を使って通信できるようにするために必要となります。ISDNターミナルアダプターの接続先は、大きく分けて二つあります。一つは電話会社から提供されるISDN回線の終端装置です。もう一つはパソコンやFAXなどのデジタル機器です。ISDN回線の終端装置とISDNターミナルアダプター間は、「S/T点インタフェース」という規格で接続します。この規格は、ISDNの通信を行う上で欠かせないものです。一方、ISDNターミナルアダプターとデジタル機器間は、「RS-232C」や「USB」といった、皆さんにも馴染みのある一般的なインタフェースで接続します。ただし、接続の具体的な手順は、使用するISDNターミナルアダプターやデジタル機器の種類によって異なります。そのため、接続する前に、それぞれの機器に付属している説明書をよく読んでから作業を行うようにしてください。

まとめ

かつて、高速なデータ通信を実現する技術として広く普及したISDN。そのISDN回線とパソコンなどのデジタル機器を接続するために必要不可欠な装置が、ISDNターミナルアダプタ(TA)でした。

ISDNターミナルアダプタは、ISDN回線からのデジタル信号を、パソコンなどのデジタル機器が理解できる形式に変換する役割を担っていました。また、その逆も同様に行い、デジタル機器からの信号をISDN回線に乗せるための変換も行っていました。

しかし、時代は流れ、現在ではISDNよりも更に高速な光ファイバーやケーブルテレビ回線を使ったインターネット回線が普及しました。そのため、ISDN回線を利用する人は減少し、それに伴いISDNターミナルアダプタが使われる機会も少なくなってきています。

それでも、現在もISDN回線を利用している企業や家庭は存在します。そのような場所では、ISDNターミナルアダプタは現在も重要な役割を担い続けています。

ISDNターミナルアダプタは、過去の技術としてではなく、現在も一部では必要とされている技術と言えるでしょう。