「マウント」とは？ ～IT用語解説～

「マウント」とは？ ～IT用語解説～

はじめに

– はじめに皆さんは、パソコンで日々ファイルを保存したり、開いたりしていますよね？ 写真、音楽、書類など、様々な種類のデータをパソコンの中に保管し、必要な時にすぐに取り出して利用することができます。こうしたデータの保存や読み込みは、パソコンを使う上で欠かせない操作ですが、実はその裏側では、「マウント」と呼ばれる仕組みが重要な役割を担っています。マウントとは、簡単に言うと、パソコンに接続された外部の記憶装置（ハードディスクやUSBメモリなど）を、パソコン側から認識できるようにする操作のことです。例えば、USBメモリをパソコンに挿すと、自動的にそのUSBメモリの中身が表示されますよね？ あれは、パソコンがUSBメモリをマウントし、データを読み込める状態にしているからです。普段何気なく行っているデータの保存や読み込みですが、実はこの「マウント」という仕組みが裏で働いているおかげで、私たちはスムーズにデータを取り扱うことができるのです。 今回は、この「マウント」について、専門用語を交えつつ、分かりやすく解説していきます。難しい用語が出てくるかもしれませんが、図解などを交えながら説明していきますので、ご安心ください。

マウントとは？

– マウントとは？コンピューターを使う時、写真や動画、文書など、様々なデータを保存しますよね。こうしたデータは、コンピューター本体の記憶装置（ハードディスクやSSDなど）に保存されます。しかし、本体の記憶容量がいっぱいになってしまったり、他のコンピューターとデータを共有したい場合はどうすれば良いでしょうか？

そんな時に役立つのが、-マウント-という仕組みです。マウントとは、USBメモリや外付けハードディスク、ネットワーク上のドライブなど、コンピューター本体とは別の場所にある記憶領域を、コンピューターが認識し、利用できるようにする操作のことです。

例えば、USBメモリをパソコンに挿すと、自動的にそのUSBメモリの内容が表示され、ファイルの読み書きができるようになります。これがマウントです。マウントを行うことで、コンピューターは外部記憶装置をあたかも自分の記憶装置の一部のように扱うことができます。

マウントは、コンピューターを使う上で非常に重要な役割を果たしています。外部記憶装置を利用する際には、必ずマウントする必要があることを覚えておきましょう。

マウントの仕組み

– マウントの仕組み
コンピュータを使う上で、ファイルの保存や読み込みは欠かせない操作です。ファイルを保存するには、ハードディスクやUSBメモリといった記憶装置が必要です。しかし、コンピュータはこれらの装置を直接認識して操作することはできません。そこで登場するのが「マウント」という仕組みです。

マウントとは、外部の記憶装置を、コンピュータが利用可能な状態にすることを指します。例えば、USBメモリをコンピュータに接続すると、自動的にマウントが行われ、USBメモリ内に保存されたファイルにアクセスできるようになります。

このマウントという作業を陰で支えているのが、コンピュータを動かすための基本ソフトウェアである「オペレーティングシステム(OS)」です。OSは、接続された装置の種類や、装置内で使用されているファイルシステムを確認します。ファイルシステムとは、ファイルの保存方法や管理方法を定めた規則のことです。OSは、確認した情報に基づいて、適切な「ドライバ」と呼ばれるプログラムを読み込みます。ドライバは、OSと接続された装置との橋渡し役を果たし、データのやり取りを円滑にするためのものです。

OSは、ドライバの助けを借りて、接続された装置にアクセスするための「パス」を生成します。パスは、目的のファイルやフォルダがどこにあるのかを示す住所のようなものです。そして、OSはこのパスとファイルシステムの情報を関連付けて登録します。

こうしてマウントが完了すると、ユーザーはファイルやフォルダにアクセスできるようになります。つまり、マウントは、コンピュータと外部の記憶装置をつなぐ、重要な役割を担っていると言えるでしょう。

自動マウントと手動マウント

– 自動マウントと手動マウント記憶装置をコンピューターで使用するには、「マウント」と呼ばれる作業が必要です。マウントとは、コンピューターに記憶装置を認識させ、ファイルやフォルダーにアクセスできるようにする操作のことです。このマウントには、大きく分けて「自動マウント」と「手動マウント」の二つの方法があります。「自動マウント」は、ユーザーが特別な操作をすることなく、記憶装置を接続するだけで自動的にマウントが行われる仕組みです。例えば、近年普及しているUSBメモリやSDカードなどは、コンピューターに接続するだけで自動的に認識され、ファイルの読み書きが可能になります。これは、これらの記憶装置が「プラグアンドプレイ」と呼ばれる機能に対応しており、コンピューターが自動的に適切な設定を行うためです。一方、「手動マウント」は、ユーザーが自ら操作を行い、マウントを行う必要がある方式です。例えば、社内ネットワークで共有されているファイルサーバーや、インターネット上のクラウドストレージサービスを利用する際には、IDやパスワードなどの情報を入力して、接続を確立する必要があります。これは、セキュリティの観点から、アクセス権限を持つユーザーだけが利用できるようにするためです。このように、自動マウントと手動マウントは、それぞれ利点と欠点があります。自動マウントは、ユーザーにとって非常に便利ですが、セキュリティ面では手動マウントに劣ります。逆に、手動マウントは、セキュリティ面で優れていますが、ユーザーにとっては手間がかかります。そのため、状況に応じて適切なマウント方法を選択することが重要です。

アンマウントの重要性

– アンマウントの重要性パソコンに外部記憶装置を接続すると、自動的に読み込みが行われ、ファイルの閲覧や保存ができるようになります。この読み込みを「マウント」と言います。反対に、安全に取り外すために、この接続を解除する操作を「アンマウント」と言います。アンマウントは、外部記憶装置に書き込みを行っている最中に特に重要です。書き込み中に急に装置を取り外してしまうと、データが破損したり、最悪の場合、装置自体が使用できなくなる可能性があります。例えば、デジタルカメラで撮影した写真データをパソコンに転送する場合を考えてみましょう。転送中にケーブルを抜いてしまうと、転送中の写真データが破損するだけでなく、カメラやメモリーカードにも悪影響を与える可能性があります。アンマウントを行うことで、書き込み中のデータが全て正しく保存され、安全に装置を取り外せる状態になります。USBメモリなどをパソコンから取り外す際に、「安全に取り外すことができます」といったメッセージが表示されるのは、このアンマウントが完了したことを意味します。アンマウントは、データの破損を防ぎ、外部記憶装置を長く安全に使うために、必ず行うようにしましょう。