アンチエイリアスとは?
コンピューターグラフィックスで図形を描く際、特に斜めの線や曲線を表現しようとすると、どうしても階段状のギザギザが目立ってしまうことがあります。このギザギザは「ジャギー」と呼ばれ、画面を構成する最小単位であるピクセルの大きさが有限であるために生じる現象です。
アンチエイリアスは、このジャギーを軽減し、より自然で滑らかな表示を実現するための技術です。アンチエイリアスは、問題となるピクセルの周辺の色を平均化することで、擬似的に解像度を向上させます。例えば、黒い線と白い背景の境界付近では、グレーの色合いを段階的に使用することで、線が滑らかに見えるようになります。
アンチエイリアスの手法には様々なものがありますが、いずれも計算負荷が高くなるという欠点があります。しかし、近年ではコンピューターの処理能力が向上したため、リアルタイム処理が必要なゲームなどでもアンチエイリアスが広く用いられるようになりました。その結果、私たちが目にするコンピューターグラフィックスは、以前と比べて格段に美しく、滑らかになっているのです。