システム起動を支える縁の下の力持ち: ブートローダー
コンピュータを立ち上げる、いわゆる「起動」という行為。実は私たちが目にする画面の裏側では、「ブートローダー」と呼ばれる小さなプログラムが大きく活躍しています。ブートローダーは、コンピュータの電源が入った直後から活動を開始し、オペレーティングシステム(OS)が起動するまでの準備運動を担う、いわば舞台裏の立役者です。
例えるならば、演劇が始まる前の舞台裏のようなものでしょう。舞台監督であるブートローダーは、照明を点け、音響機器の調整を行い、舞台装置を正しい位置に設置するなど、演劇が滞りなく進行するために必要な準備を全て行います。
具体的には、ブートローダーは、まずコンピュータ自身に搭載されている小さなプログラムを実行し、ハードウェアの初期化を行います。次に、記憶装置(ハードディスクやSSDなど)からOSの核となる部分を呼び出し、コンピュータのメインメモリに読み込みます。そして、OSに制御をバトンタッチすることで、私たちが普段目にしている画面が表示され、コンピュータが使える状態になるのです。
このように、ブートローダーは、コンピュータが起動する上で欠かせない、縁の下の力持ちと言えるでしょう。