スラッシング

記憶装置

スラッシング:性能悪化の落とし穴

- スラッシングとは コンピュータは、多くの情報を処理するために、主記憶装置(メモリ)と補助記憶装置(ハードディスクなど)を使用します。 メモリは処理速度が速いですが容量が限られており、ハードディスクは容量が大きいですが処理速度が遅いです。 コンピュータで同時に多くのプログラムを実行したり、容量の大きなデータを扱う場合、メモリが不足することがあります。このような状態になると、オペレーティングシステム(OS)は、使用頻度の低いデータをハードディスクに一時的に退避させ、必要なデータだけをメモリに読み込むことで、処理を続行しようとします。 この動作をページングと呼びます。 しかし、メモリ不足が深刻化すると、ページングの頻度が過度に高くなり、システム全体の処理速度が極端に低下することがあります。 これがスラッシングと呼ばれる現象です。 つまり、本来処理に使うべき時間の大部分が、データの読み込みと書き込みに費やされてしまう状態を指します。 スラッシングが発生すると、コンピュータの動作が非常に遅くなり、応答が遅延したり、処理が完了しなくなったりします。 このような状態に陥ると、コンピュータを再起動するか、実行中のプログラムを終了してメモリを解放する必要がある場合もあります。