オブジェクト指向:ソフトウェア開発を効率化する考え方
- オブジェクト指向とはオブジェクト指向とは、ソフトウェア開発の設計思想や手法の一つで、現実世界を模倣するようにプログラムを構築していく考え方です。従来の手続き型プログラミングでは、プログラムは処理の手順を順番に記述していくものでした。これは、料理のレシピのように、材料と手順を順番に書いていくイメージです。一方、オブジェクト指向では、プログラムを「オブジェクト」という単位で組み立てていきます。オブジェクトは、現実世界における物や概念をモデル化したものと考えることができます。例えば、顧客管理システムを開発する場合、「顧客」というオブジェクトを定義します。この「顧客」オブジェクトには、顧客の名前や住所、購入履歴といったデータだけでなく、顧客情報の新規登録や変更、削除といった処理も含まれます。このように、データとそのデータを扱う処理をひとまとめにすることで、プログラムが見やすく、管理しやすくなるという利点があります。オブジェクト指向は、プログラムを部品のように組み立てていくことができるため、開発効率の向上や、プログラムの再利用性の向上といったメリットも期待できます。そのため、今日では多くのソフトウェア開発でオブジェクト指向の考え方が取り入れられています。