テープドライブ

記憶装置

懐かしい記憶媒体: 磁気テープ記憶装置

磁気テープ記憶装置は、コンピュータの歴史において古くから活躍してきた記憶装置です。馴染み深いカセットテープを思い浮かべると、その仕組みが想像しやすいでしょう。磁気テープの表面に情報を磁気のパターンとして記録することで、大量のデータを比較的低コストで保存することが可能となりました。 磁気テープ記憶装置は、1950年代から1980年代にかけて、コンピュータの主要な記憶装置として広く利用されました。 当時は、ハードディスク装置は非常に高価で、容量も限られていたため、大量のデータを扱うには磁気テープが欠かせませんでした。企業の会計データや顧客情報、科学技術計算の結果など、様々なデータが磁気テープに記録され、保管されていました。 その後、ハードディスク装置の大容量化・低価格化が進み、磁気テープ記憶装置は主役の座を譲ることになりました。しかし、磁気テープは、ハードディスク装置に比べて、データの長期保存に優れており、容量あたりのコストも低いという利点があります。そのため、現在でも、データセンターなどにおいて、大規模データのバックアップやアーカイブ用途で利用され続けています。 磁気テープ記憶装置は、コンピュータの歴史において重要な役割を果たしてきただけでなく、今後もデータ社会を支える技術として、その進化を続けていくと考えられています。