進化を続ける磁気テープドライブ技術
- 磁気テープドライブとは磁気テープドライブは、情報を記録するために磁気テープを使う装置です。昔懐かしいカセットテープレコーダーを思い浮かべると理解しやすいでしょう。カセットテープレコーダーの場合、音声を記録していましたが、磁気テープドライブはコンピューターのデータを記録します。磁気テープの表面には、ごく小さな磁石の性質を持った粒子がたくさん塗られています。この粒子は、北極と南極の向きを変えることができます。磁気テープドライブには、この磁石の向きを変えるための装置「ドライブヘッド」が搭載されています。ドライブヘッドは、電流を流すと磁石になり、電流の向きによってN極とS極が変わります。この性質を利用して、磁気テープ上に記録したいデータに対応するN極とS極の並びを作り出すことで、情報を記録します。データを読み込むときは、ドライブヘッドが磁気テープの表面をなぞっていきます。すると、磁気テープ上に記録された磁石の向きに応じて、ドライブヘッドに微弱な電流が流れます。この電流の変化を読み取ることで、記録されたデータを取り出すことができます。磁気テープドライブは、かつてはコンピューターの主要な記録装置として広く使われていました。今日では、大容量のデータを長期間保存する目的で利用されることが多くなっています。