データ処理

プログラミング

データ処理の円滑化を実現するバッファ

計算機の世界では、様々な装置やプログラムが協調して動いています。しかし、それぞれの処理速度は異なり、常に一致するとは限りません。例えば、高性能な中央処理装置と低速な記憶装置の間で情報のやり取りをする場合、処理速度の違いが支障となることがあります。 このような速度差を埋めるために用いられるのが「バッファ」です。バッファとは、データを一時的に保管しておく場所のことです。高速な装置から来たデータは、まずバッファに蓄えられます。そして、低速な装置は、バッファに蓄えられたデータを読み込んで処理を行います。 このように、バッファを用いることで、高速な装置は低速な装置の処理を待つことなく、次の処理に進むことができます。その結果、全体的な処理速度の向上が見込めます。バッファは、計算機の世界において、異なる処理速度を持つ装置間を繋ぐ重要な役割を担っています。 例えば、動画再生や音楽配信サービスにおいても、バッファは重要な役割を果たしています。動画や音楽のデータは、まずバッファに蓄えられ、その後再生されます。これにより、通信状況が不安定な場合でも、途切れなく再生することが可能になります。 このように、バッファは、私たちの身の回りにある様々な場面で活用され、処理速度の向上に貢献しています。
プログラミング

データ区切りに欠かせないデリミタとは?

表計算ソフトやデータベースといった、膨大な量の情報を扱う現代社会において欠かせない道具においては、情報の整理整頓が肝要です。 これらの道具は、大量の情報を効率的に処理するために作られていますが、そのためには、それぞれの情報が明確に区切られ、コンピュータが正確に認識できる形になっている必要があります。 この情報の区切りに用いられる記号や制御文字が「デリミタ」と呼ばれるものです。 デリミタは、情報の境界を示す役割を担っており、情報の正確な解釈と処理を陰ながら支える重要な役割を担っています。 例えば、住所録を管理する場合、氏名、住所、電話番号などの各項目を区切る必要があります。 デリミタがないと、コンピュータは氏名と住所の区別がつかなくなり、情報が正しく処理されません。 デリミタを使用することで、コンピュータはそれぞれの情報を正確に認識し、住所録から特定の人物の電話番号だけを抽出するといった処理を正確に行うことができます。 このように、デリミタは、私たちが意識することなく、大量の情報を効率的に扱うことを可能にする、縁の下の力持ちと言えるでしょう。
ネットワーク

システムの入り口、フロントエンドプロセッサ

- フロントエンドプロセッサとは フロントエンドプロセッサ(FEP)は、多くの利用者が同時にアクセスするような大規模なコンピュータシステムにおいて、中心的な役割を果たすメインフレームなどのホストコンピュータと、利用者の端末をつなぐ、いわば橋渡し的存在です。 インターネットで例えると、たくさんの人が同時にアクセスしてくるWebサイトを守るために、Webサーバの前に設置されるロードバランサのような役割を担います。 日々大量のデータのやり取りが行われるネットワークにおいて、全ての処理をホストコンピュータだけで行おうとすると、処理が追いつかず、システム全体のパフォーマンスが低下したり、最悪の場合、システムが停止してしまう可能性もあります。 そこで、FEPをホストコンピュータの前に配置することで、ホストコンピュータに到達する前に、データの送受信や処理といったある程度の負荷を肩代わりします。 具体的には、利用者からのアクセス要求の処理、データの形式変換、データの圧縮と解凍、通信回線の制御などを行い、ホストコンピュータの負担を軽減します。 このように、FEPはホストコンピュータを外部からのアクセスから守り、安定稼働を支える重要な役割を担っています。