意外と知らない?プライベートIPアドレスとは
インターネットに接続すると、私たちのパソコンやスマートフォンには、インターネット上の住所ともいえる「IPアドレス」と呼ばれる番号が割り振られます。このIPアドレスには、大きく分けて二つの種類があります。一つは世界中で利用される「グローバルIPアドレス」、もう一つは限られた範囲で利用される「プライベートIPアドレス」です。プライベートIPアドレスは、家庭や会社など、閉じたネットワーク内で機器を識別するために使われます。例えば、家族それぞれがスマートフォンやパソコンを使っていても、家庭内の無線LANルーターに接続されていれば、それぞれの機器に個別のプライベートIPアドレスが割り振られることで、それぞれの機器を区別することができます。
インターネット上では、このプライベートIPアドレスは直接やり取りされません。インターネットに接続する際には、ルーターがプライベートIPアドレスをグローバルIPアドレスに変換する役割を担います。このように、プライベートIPアドレスは、インターネット上でのやり取りではなく、あくまでも限られた範囲内での通信において、それぞれの機器を識別するための「身分証明書」のような役割を果たしているのです。家の外に出る時は、家の住所ではなく、国の名前が必要になるように、インターネットという広い世界に接続する際には、プライベートIPアドレスではなく、グローバルIPアドレスが使われるイメージです。