通信の基礎: プロトコルを理解する
私たちが日頃、何気なく会話を行えているのは、日本語という共通の言語を用い、文法や表現方法といった暗黙のルールを共有しているからです。これと同じように、コンピューターやネットワーク機器といった機械同士が正しくデータのやり取りを行うためにも、共通のルールが必要不可欠です。このルールこそが「通信プロトコル」と呼ばれるものです。
例えば、手紙を送る場合を想像してみてください。宛先の書き方、差出人の記載場所、切手を貼る位置など、決められたルールに従って書くことで、手紙は相手に届きます。通信プロトコルもこれと全く同じ働きをします。データの宛先、送信元、データの種類、エラー発生時の対処法など、さまざまなルールを定めることで、異なる種類の機器同士がスムーズにデータの送受信を行えるようにするのです。
通信プロトコルには、インターネット上で広く使われているTCP/IPや、Webページの閲覧に用いられるHTTPなど、目的や用途に応じて様々な種類が存在します。このように、通信プロトコルは、現代社会における情報伝達の基盤を支える重要な役割を担っていると言えるでしょう。