浮動小数点型:コンピュータにおける小数の表現
- 浮動小数点型とはコンピュータの世界では、数値は0と1の組み合わせで表現されます。これを二進数と呼びます。整数は二進数で比較的簡単に表現できますが、小数を正確に表すには工夫が必要です。例えば、0.1のような簡単な小数も、二進数で表そうとすると無限に続く数字になってしまいます。そこで登場するのが「浮動小数点型」です。これは、小数を符号、仮数部、指数部の3つの要素で表現する方法です。符号はプラスかマイナスかを表し、仮数部は数値の有効な桁数を表し、指数部は小数点の位置を表します。これは、まるで科学記数法に似ています。例えば、123.45という数字を科学記数法では1.2345 x 10^2と表現します。この表現では、1.2345が仮数部、2が指数部となります。浮動小数点型も同様に、限られた桁数の中で小数点を移動させることで、非常に大きな値や小さな値を柔軟に扱うことができます。しかし、コンピュータ内部では二進数で処理を行うため、小数を正確に表せない場合があることに注意が必要です。