プログラミング言語

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FORTRAN: 科学技術計算の立て役者

- FORTRANの誕生 1956年、IBM社から画期的なプログラミング言語が世に送り出されました。その名はFORTRAN。「数式翻訳(Formula Translation)」の名が示す通り、当時としては革新的な概念である「人間が理解しやすい数式表現を用いたプログラミング」を実現したのです。 それまでのプログラミング言語といえば、機械語に近い低級言語が主流でした。コンピュータの内部構造に精通した人でなければ理解が難しく、開発の効率性も低いものでした。 FORTRANの登場は、そんな状況を一変させます。数学者や科学者にとって馴染み深い数式を用いることで、専門知識を持つ人が直接プログラムを記述することが可能になりました。これは、プログラム開発の門戸を大きく広げ、科学技術計算の分野に革命をもたらしたのです。 FORTRANは、その後のプログラミング言語の発展にも多大な影響を与えました。特に、科学技術計算の分野では、現在でも広く利用されています。
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事務処理の雄!COBOL言語とその歴史

- COBOL言語とはCOBOLは、1959年に誕生したプログラミング言語です。その名前は「Common Business Oriented Language」の頭文字を取ったもので、日本語では「共通事務処理用言語」という意味になります。当時、コンピューターは主に科学技術計算に使われていましたが、COBOLは事務処理に特化して開発されました。COBOLが開発された背景には、事務処理の電子化が急速に進んでいたことがあります。 それまでの事務処理は人手に頼っていましたが、コンピューターの登場により、より正確かつ迅速に処理できるようになることが期待されていました。しかし、当時のプログラミング言語は、科学技術計算に特化していたため、事務処理には使いにくいものでした。そこで、事務処理に特化したプログラミング言語として、COBOLが開発されることになりました。COBOLは、事務処理でよく使われる複雑なデータ処理や帳票出力を、分かりやすく、効率的に行うことができます。また、英語に近い文法で記述されているため、プログラムが読みやすく、理解しやすいという特徴もあります。これらの特徴から、COBOLは、金融機関や官公庁など、大量のデータを扱うシステムで広く利用されるようになりました。COBOLは、誕生から60年以上経った現在でも、多くのシステムで使い続けられています。 これは、COBOLが、安定性、信頼性、処理能力などに優れた言語であることを示しています。
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高水準言語: コンピュータへの指示をわかりやすく

- 高水準言語とは コンピュータは、電流のオンとオフを「0」と「1」という数字で解釈し、膨大な計算を行うことで様々な処理を実行しています。しかし、私たち人間がコンピュータに指示を出す際に、この「0」と「1」の羅列を直接扱うのは非常に困難です。そのため、人間にとってより分かりやすく、コンピュータへの指示を出しやすいように開発されたのが「高水準言語」です。 高水準言語は、私たちが日常的に使う言葉(日本語や英語など)に近い文法や単語を用いることで、コンピュータへの指示を直感的に記述できるように設計されています。例えば、「画面に「こんにちは」と表示する」という指示を出す場合、高水準言語では専用の命令文を用いることで、比較的簡単に記述することができます。 高水準言語は、コンピュータ内部の複雑な仕組みを意識することなく、プログラムを作成できるという大きな利点があります。そのため、初心者でも比較的容易にプログラミングを始めることができ、近年では様々な分野で広く利用されています。 高水準言語には、用途や目的に応じて様々な種類が存在します。例えば、「Python」は人工知能開発やデータ分析に、「Java」はスマートフォンアプリ開発に、「JavaScript」はWebサイトの動作制御などにそれぞれ適しています。
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高級言語:人間に優しいプログラミング言語

- 高級言語とは コンピューターは、電流のオンとオフで表現される0と1の数字しか理解できません。しかし、私たち人間が普段使う言葉とは大きく異なるため、0と1の数字の羅列でプログラムを書くことは非常に困難です。そこで登場したのが「高級言語」です。 高級言語とは、私たち人間が理解しやすいように設計されたプログラミング言語のことです。英語に近い単語や数学の公式のような表現を用いることで、コンピューターの仕組みを深く理解していなくても、比較的簡単にプログラムを作成することができます。 例えば、「COBOL」や「FORTRAN」といった言語は、初期の高級言語として広く普及しました。COBOLは事務処理を得意とする言語として、FORTRANは科学技術計算に適した言語として、それぞれ開発されました。 高級言語を利用することで、プログラムの開発効率が大幅に向上するだけでなく、プログラムの可読性も高まります。これは、複数人で開発を行う場合や、後からプログラムの修正を行う際に特に重要になります。 このように、高級言語は、人間にとって扱いやすい言語であるため、現在では非常に多くのプログラミング言語が存在し、それぞれの目的や用途に応じて使い分けられています。
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低水準言語:コンピュータと対話する基礎

- 低水準言語とは 「低水準言語」とは、コンピュータの心臓部であるハードウェアと非常に近い距離で指示を伝えるプログラミング言語です。 人間が日常的に使う言葉に近い「高級言語」とは対照的に、低水準言語はコンピュータが直接理解できる言葉である「機械語」に近い表現を使います。 例えるなら、高級言語は海外旅行で使う翻訳機のようなもので、私たちが普段使っている言葉から、旅行先の言葉に翻訳してくれます。一方、低水準言語は旅行先の言葉そのものを学ぶようなものです。 低水準言語は、コンピュータの細かな動作を直接制御できるため、コンピュータの性能を最大限に引き出すことができます。しかし、コンピュータの仕組みを深く理解している人でないと、使いこなすのが難しいという側面があります。まるで、旅行先の言葉を完璧に理解していないと、細かいニュアンスが伝わらなかったり、誤解を生んでしまう可能性があるのと似ています。 低水準言語は、主にハードウェアに近い部分の開発、例えば、OS(オペレーティングシステム)やデバイスドライバーなどの開発に利用されます。これらの開発には、コンピュータの資源を効率的に使うことや、正確な制御が求められるため、低水準言語が適しているのです。
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低級言語:コンピュータとの距離が近い言語

- 低級言語とはコンピュータの世界は、実は0と1の数字の羅列で動いています。この0と1の羅列は機械語と呼ばれ、コンピュータに対する直接の命令を表しています。しかし、人間にとってはこの機械語はあまりにも難解で、直接理解することは容易ではありません。そこで、人間がコンピュータに指示を与えるための手段として、プログラミング言語が登場します。プログラミング言語は、人間が理解しやすい形で命令を記述し、それをコンピュータが理解できる機械語に変換することで、プログラムの実行を可能にします。プログラミング言語の中でも、機械語に近い表現や仕組みを持つものを「低級言語」と呼びます。低級言語は、コンピュータのハードウェア構造を直接操作することに適しており、メモリ管理や処理の最適化などを細かく制御できます。例えば、アセンブリ言語は代表的な低級言語の一つです。アセンブリ言語では、機械語の命令を人間が理解しやすい記号に置き換えてプログラムを記述します。そのため、機械語ほど難解ではありませんが、それでもハードウェアに関する深い知識が必要とされます。低級言語は、処理速度の速さやメモリ使用量の少なさなど、コンピュータ資源の効率的な活用に長けています。そのため、処理速度や容量に厳しい制約がある組み込みシステムや、ハードウェアを直接制御する必要のあるデバイスドライバなどの開発に利用されています。
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PDL:ページを記述する特別な言語

- PDLとは何かPDLは、「ページ記述言語」と呼ばれるものの略称です。この言語は、コンピューター上で文章を作成する際に、その見た目を細かく指示するために使用されます。私たちが普段使う文書作成ソフトは、画面に表示されたものをそのまま印刷することを目的としていますが、PDLは違います。PDLは、プリンターなどの出力装置に対して、ページの構成要素をどのように配置するか、文字の種類や大きさ、図形の描き方などを具体的に指示します。例えば、文章の特定部分を強調したい場合、普段使っている文書作成ソフトでは、文字を太字にしたり、色を変えたりしますよね。しかしPDLでは、「この場所からこの場所までの文字は、この種類の書体で、この大きさで、この太さで表示しなさい」といったように、より具体的な指示を出します。このように、PDLは、出力装置に対して「どのように」ページを構成するかを伝えるための言語なのです。私たちが普段目にする印刷物や電子文書の多くは、実はこのPDLによって支えられています。美しくレイアウトされた雑誌や、見やすい資料なども、PDLによってその見た目が緻密に制御されているのです。
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PL/I: 科学技術計算と事務処理計算の橋渡し役

- プログラミング言語PL/Iとは 1960年代、コンピュータの世界では特定の用途に特化したプログラミング言語が主流でした。例えば、科学技術計算にはFORTRAN、事務処理計算にはCOBOLといった具合です。しかし、IBM社はこれらの言語の利点を統合し、より幅広い用途に対応できる新しい言語を開発しました。それがPL/Iです。 PL/Iは、FORTRANの持つ数値計算能力とCOBOLの事務処理能力の両方を兼ね備えていました。さらに、当時としては先進的な機能を多く搭載していたことも特徴です。例えば、構造化プログラミング、例外処理、動的メモリ割り当てといった機能は、後のプログラミング言語に大きな影響を与えました。 PL/Iは意欲的な言語でしたが、広く普及するには至りませんでした。その理由の一つとして、言語仕様が複雑で習得が難しかったことが挙げられます。また、当時のコンピュータ資源ではPL/Iの処理能力を十分に引き出すことが難しかったことも普及を妨げる要因となりました。 しかし、PL/Iはその後のプログラミング言語の発展に大きく貢献しました。今日広く使われているプログラミング言語の多くは、PL/Iの設計思想や機能から影響を受けています。
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プログラミング言語の礎、B言語

- B言語とはB言語は、今から約50年前にアメリカのAT&Tベル研究所で誕生したプログラミング言語です。ケン・トンプソン氏とデニス・リッチー氏という二人の優秀な研究者によって開発されました。 B言語は、その後に登場する多くのプログラミング言語、特にC言語に大きな影響を与えたことで知られています。当時、コンピュータは今ほど性能が良くなく、使える資源も限られていました。そこで、限られた資源でも効率的に動作するプログラミング言語としてB言語が開発されたのです。B言語は、ハードウェアに近い低水準な処理を得意としており、オペレーティングシステム(OS)などの開発に適していました。B言語は、その後、改良が加えられ、より使いやすく、より多くの機能を持つC言語へと進化しました。 C言語は現在でも世界中で広く使われていることから、B言語がプログラミング言語の歴史に与えた影響の大きさを知ることができます。B言語自体は、現在ではほとんど使われていませんが、その思想はC言語などを通じて、現代のプログラミングにも受け継がれています。
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BN記法:プログラムの構造を明確にする記法

- BN記法とはBN記法とは、バッカス・ナウア記法(Backus-Naur Form)の略称で、プログラミング言語などの人工言語の文法を表現するための記法です。人工言語は、人間が自然に使う言葉である自然言語に対して、特定の目的のために作られた言語です。例えば、私たちが普段使っている日本語や英語は自然言語ですが、コンピュータへの命令を記述するためのプログラミング言語は人工言語です。 BN記法は、このような人工言語の文法を、明確かつ簡潔に記述するために考案されました。文法とは、その言語で許される文字の並び方や組み合わせ方の規則のことです。例えば、日本語の文法では、「私は猫です」は正しい文ですが、「猫は私です」は少し不自然な文になります。このように、言語によって正しいとされる文の構造は異なります。BN記法は、このような文法の規則を、記号を用いて明確に表現することを可能にします。 BN記法では、「メタ言語」という概念を用います。メタ言語とは、言語について記述するための言語のことです。私たちは普段、日本語を使って様々な物事を表現しますが、日本語自身について説明したいときには、日本語を使って日本語を説明することになります。しかし、メタ言語を用いると、ある言語について記述する際に、その言語とは別の言語を用いることができます。BN記法はメタ言語の一種であり、人工言語の文法を記述するための、特別な記号や規則を持っています。 まとめると、BN記法は、人工言語の文法を明確に記述するための、強力なツールと言えるでしょう。
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BNF: プログラミング言語の設計図

- BNFとは BNFは「バッカス・ナウア記法」を短くしたもので、プログラミング言語の文法を書き表すための規則と言えるでしょう。私たちが普段使う言葉とは異なり、BNFはコンピュータが理解しやすいように特別な記号を用いて文法を定義します。 例えば、私たちが普段使う言葉で「文は、主語と述語から成る」と表現するところを、BNFでは専用の記号を使って「文 = 主語 述語」のように表現します。このように、BNFはプログラミング言語の構造を明確に表現することで、コンピュータがプログラムを正しく理解し実行することを可能にします。 この役割は、建物を建てる際の設計図に例えることができます。設計図が建物の構造を詳細に示すように、BNFはプログラミング言語の構造を明確に示すことで、プログラマーがその言語を理解し、プログラムを作成する際の指針となるのです。そして、コンピュータはこのBNFで定義された規則に基づいてプログラムが正しく書かれているかを判断します。このように、BNFはプログラミング言語を設計し、コンピュータに理解させるための重要な役割を担っています。
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逆コンパイラー:プログラムの設計図を覗き見る

私たちが普段何気なく使っているパソコンやスマートフォン。これらの機器の中で動いているプログラムは、実は人間が直接理解できる言葉で書かれているわけではありません。コンピューターが理解できる言葉、それが機械語です。 機械語は「0」と「1」の羅列で表されます。これは、コンピューター内部の電子回路が、電気が流れている状態「1」と流れていない状態「0」の二進法で情報を処理しているためです。しかし、この「0」と「1」の羅列は、人間にとっては暗号のようにしか見えず、そのままでは意味を理解することができません。そのため、機械語で書かれたプログラムを直接理解することは非常に困難なのです。 では、私たちはどうやってコンピュータープログラムを作成しているのでしょうか? 実は、人間が理解しやすいように作られたプログラミング言語を使ってプログラムを作成し、それを機械語に変換することでコンピューターに指示を与えているのです。プログラミング言語には様々な種類がありますが、いずれも人間が理解しやすい言葉や記号を使ってプログラムを記述することができます。 このように、機械語は人間にとって理解しにくいものですが、コンピューターと人間をつなぐ重要な役割を担っています。私たちが普段使っている様々なデジタル機器は、機械語によって動いていることを知っておくと、より一層技術の進歩に感謝の気持ちを抱くことができるかもしれません。
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Visual Basic入門:初めての方へ

Visual Basicは、アメリカの巨大ソフトウェア企業であるマイクロソフト社が開発した、コンピューターに指示を出すためのプログラミング言語です。 プログラミング言語は、人間が普段使っている言葉とコンピューターが理解できる言葉の間をつなぐ、通訳のような役割を担っています。 Visual Basicは、数あるプログラミング言語の中でも、人間が理解しやすいように設計されているのが特徴です。 そのため、プログラミング未経験者や初心者でも比較的習得しやすく、初めてプログラミングを学ぶ方に適した言語と言えます。 Visual Basicを使うと、簡単な計算や文字の表示から、ゲームや業務システムといった複雑なプログラムまで、幅広いプログラムを作ることができます。
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プログラミング言語の礎!ALGOLとその影響

1950年代後半、電子計算機はまだ夜明けを迎えたばかりで、それぞれの機種に合わせたプログラムを作るのが一般的でした。しかし、機種が違っても動く、より汎用的なプログラム言語への期待が高まっていました。そんな中、ヨーロッパの研究者たちによって開発されたのがALGOLです。ALGOLは「Algorithmic Language(アルゴリズム言語)」の略で、その名の通り、アルゴリズムを分かりやすく簡潔に記述できるように設計されました。 それまでのプログラム言語は、特定の機種に依存したものがほとんどで、他の機種では動かないことが珍しくありませんでした。機種が変われば、プログラムを1から書き直す必要があり、大変な労力がかかっていました。ALGOLの登場は、このような状況を一変させる可能性を秘めていました。ALGOLは特定の機種に依存しないように設計されたため、異なる機種でも、プログラムの書き換えを最小限に抑えることができるようになりました。これは、プログラム開発の効率を飛躍的に向上させる画期的な出来事でした。 ALGOLは、その後のプログラム言語に大きな影響を与え、現代のプログラミング言語の基礎を築いたと言われています。例えば、PascalやC言語など、私たちになじみの深いプログラム言語も、ALGOLの考え方が色濃く反映されています。ALGOLは、現代のコンピューター社会の礎を築いた重要なプログラミング言語と言えるでしょう。
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機械語: コンピュータの言葉

私たち人間は、日本語や英語など様々な言語を使って考えや気持ちを伝え合っています。しかし、コンピュータは、私たちが普段使っている言葉そのままでは理解することができません。コンピュータは、人間とは全く異なる言葉で動いているのです。 では、コンピュータは何を理解できるのでしょうか?それは「機械語」と呼ばれる言葉です。機械語は、コンピュータの頭脳であるCPUに対して直接指示を出すための言葉と言えるでしょう。 機械語は、0と1の数字の組み合わせだけで表現されます。例えば、「10110011」といった具合です。この数字の羅列は、コンピュータにとって意味のある命令文となっています。しかし、人間にとっては、この数字の羅列を見ても、一体何が書いてあるのか全く理解できません。まるで暗号のように見えます。 このように、機械語は人間には理解しにくい言葉ですが、コンピュータにとっては唯一理解できる言葉なのです。コンピュータは、この機械語で書かれたプログラムに従って様々な処理を行い、便利なサービスを提供してくれています。
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ソースファイル:プログラムの設計図

私たちはコンピュータに様々な作業をさせるために、プログラムと呼ばれる指示書を作成します。この指示書は、コンピュータが直接理解できる言葉ではなく、人間が理解しやすいプログラミング言語を使って記述されます。この、人間が書いた設計図のようなものがソースコードと呼ばれるものであり、ソースコードをコンピュータに保存したものがソースファイルです。 私たちがキーボードを使って入力した命令は、このソースコードとしてファイルに保存されていきます。ソースコードは、いわばコンピュータへの指示を書き込んだ設計図と言えるでしょう。しかし、コンピュータは、この設計図をそのまま理解することはできません。そこで、このソースコードをコンピュータが理解できる言葉に変換する必要があります。この変換作業は、コンパイラやインタプリタと呼ばれる特別なプログラムによって行われます。 このように、ソースコードは、私たちとコンピュータの間を取り持つ、重要な役割を担っています。プログラミングを学ぶことは、このソースコードを理解し、思い通りの指示をコンピュータに与える方法を学ぶことと言えるでしょう。
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ソースコード:プログラムの設計図

- ソースコードとは ソースコードは、コンピュータープログラムを作るための設計図のようなものです。人間が普段使っている言葉ではなく、コンピューターが理解できる特別な言葉(プログラミング言語)を使って、コンピューターに行わせたい処理を順番に書いていきます。 例えば、「画面に『こんにちは』と表示する」という処理をコンピューターに行わせたい場合、人間はそれを日本語で考えますが、コンピューターに伝えるためにはプログラミング言語で記述する必要があります。この記述がソースコードです。 同様に、「入力された数字を計算する」という処理も、プログラミング言語で記述することで、コンピューターが理解し実行できるようになります。このように、ソースコードはコンピューターへの命令を言葉で書き出したものと言えます。 つまり、私たちが普段使っているソフトウェアやアプリ、ウェブサイトなどは、全てこのソースコードを基に作られています。ソースコードは、コンピューターと人間をつなぐための共通言語と言えるでしょう。
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テキスト処理に優れたスクリプト言語「Perl」

- PerlとはPerlは、1987年にアメリカのラリー・ウォール氏によって開発されたプログラミング言語です。開発の目的は、大量のテキストデータの処理を効率的に行いたいというものでした。 Perlは、実用性を重視して設計されており、様々な記号や省略表現を用いることで、少ない記述量で複雑な処理を実現できます。このため、Perlは「実用主義」の言語と呼ばれることもあります。 特に、テキストデータの抽出や変換、レポート作成といった作業を得意としており、システム管理やWebアプリケーション開発、データ分析など、幅広い分野で利用されています。 Perlは、C言語やシェルスクリプトなど、様々な言語の特徴を取り入れた柔軟な言語です。そのため、プログラミング初心者には少し難しいと感じるかもしれませんが、習得すれば非常に強力なツールとして活用することができます。
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簡易プログラミング言語: スクリプト言語の世界を探る

- 簡易プログラミング言語とは 簡易プログラミング言語は、プログラミングの経験が浅い人や、専門的な知識がなくても、比較的容易にプログラムを組むことができるように設計された言語です。これらの言語は、複雑で高度なプログラムを作成することよりも、特定の作業を自動化したり、ウェブサイトに動きのある要素を加えたりといった、実用的な目的のために使われることが多いです。 例えば、ウェブサイトの見た目を変更する場合、従来のプログラミング言語では、複雑なコードを記述する必要がありました。しかし、簡易プログラミング言語を用いることで、専門知識がなくても、簡単な指示を与えるだけで、文字の色や大きさ、画像の配置などを変更できます。 このように、簡易プログラミング言語は、プログラミングのハードルを下げ、多くの人が手軽にプログラムの恩恵を受けられるようにすることを目的としています。そのため、近年では、教育現場やビジネスの現場など、様々な場面で活用が広がっています。
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アセンブリ言語: コンピュータの基礎を支える低級言語

- アセンブリ言語とはアセンブリ言語は、コンピュータの頭脳であるCPUが直接理解できる機械語と非常に密接な関係を持つプログラミング言語です。機械語は、0と1の数字の羅列でできており、私たち人間には理解することが難しいものです。そこで、人間にも理解しやすいように、機械語の命令を短い英単語や記号で置き換えたものがアセンブリ言語です。例えば、データを記憶装置に保存する命令は「STORE」といった具合に、人間にとって直感的に分かりやすい表現で記述されます。このように、アセンブリ言語は機械語と一対一に対応しているため、コンピュータの動作を細かく制御することができます。アセンブリ言語を使う利点としては、プログラムの実行速度が速いことや、コンピュータの資源を効率的に使えることが挙げられます。そのため、処理速度が求められるゲーム開発や、限られた資源で動作する組み込みシステム開発などで利用されています。一方、アセンブリ言語は機械語に近い言語であるがゆえに、習得が難しいという側面もあります。また、CPUの種類ごとに異なるアセンブリ言語を使用する必要があるため、汎用性が低いというデメリットもあります。近年では、より扱いやすい高水準言語が発展したため、アセンブリ言語が使われる機会は減りつつあります。しかし、コンピュータの仕組みを深く理解するため、あるいは処理速度を極限まで追求するために、アセンブリ言語は今でも重要な役割を担っています。
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プログラミング言語を定義する記法: バッカス・ナウア記法

- バッカス・ナウア記法とはバッカス・ナウア記法とは、プログラミング言語の文法を明確に記述するための人工言語、つまり言語を記述するための言語です。 ちょうど、日本語や英語といった自然言語の文法があるように、プログラミング言語にも文法が存在します。その文法を明確に定義するために考案されたのが、このバッカス・ナウア記法です。この記法は、1959年にアメリカの計算機科学者であるジョン・バッカスによって考案されました。その後、デンマークのピーター・ナウアによって改良が加えられ、両者の名前を取ってバッカス・ナウア記法と名付けられました。バッカス・ナウア記法では、記号を用いて文法規則を表現します。例えば、日本語の文法を考えると、「主語+述語」という基本的な構造があります。これをバッカス・ナウア記法で表現すると、「文 = 主語 述語」のように記述します。「=」は「定義する」という意味の記号で、「文」は「主語」と「述語」によって構成されることを示しています。このように、記号を用いることで、複雑な言語の構造も明確かつ簡潔に表現することができます。バッカス・ナウア記法は、プログラミング言語の設計や実装、理解に非常に役立ちます。プログラミング言語の処理系を作る際には、文法に従ってプログラムの構造を解析する必要がありますが、バッカス・ナウア記法によって文法が明確に定義されていることで、処理系の開発が容易になります。また、プログラミング言語を学ぶ際には、バッカス・ナウア記法で記述された文法規則を参照することで、言語の構造をより深く理解することができます。
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プログラミング言語を定義するバッカス記法

- バッカス記法とはバッカス記法とは、プログラミング言語の文法規則を明確かつ簡潔に記述するための人工的な記法です。人間が言葉を使ってコミュニケーションを取るように、コンピュータにも理解できる言葉が必要です。プログラミング言語は、人間がコンピュータに指示を与えるための言葉ですが、コンピュータが正しく理解するためには、その言葉の組み立て方、つまり文法を明確に定義する必要があります。この文法規則を記述するために考案されたのがバッカス記法です。正式名称はバッカス・ナウア記法といい、考案者であるジョン・バッカスとピーター・ナウアの両名にちなんで名付けられました。しかし、一般的にはバッカス記法と略して呼ばれることが多く、プログラミング言語の設計やコンパイラの開発など、情報科学の幅広い分野で活用されています。バッカス記法を用いることで、人間がプログラミング言語の文法を理解しやすくなるだけでなく、コンピュータがプログラムを解釈するための処理を自動化することも容易になります。これは、コンピュータがプログラムを理解する上で、明確な文法規則が不可欠であるためです。バッカス記法は、プログラミング言語の設計者とコンピュータの双方にとって、円滑なコミュニケーションを可能にするための共通言語と言えるでしょう。
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スクリプト言語:手軽にプログラムを作成しよう

- スクリプト言語とはコンピュータの世界で命令を伝えるための言葉であるプログラミング言語の中でも、スクリプト言語は比較的習得しやすく、手軽にプログラムを作成できる言語として知られています。従来のプログラミング言語に比べて、文法がシンプルで理解しやすく、専門的な知識が少なくても扱いやすいという特徴があります。例えば、ホームページに動きをつけたり、データの処理を自動化したりといった、比較的小規模なプログラム開発に適しています。従来のプログラミング言語では、プログラムを実行する前にコンパイルと呼ばれる翻訳作業が必要でしたが、スクリプト言語はコンパイルが不要な場合が多く、プログラムを記述してすぐに実行できる手軽さがあります。この手軽さから、近年ではWeb開発やデータ分析、システム管理など、幅広い分野で利用されるようになっています。初心者の方や、ちょっとしたプログラムを作成したいという方にとって、スクリプト言語は入門として最適な選択肢と言えるでしょう。
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スクリプト:手軽にプログラムを作る

コンピュータの世界では、決められた処理を自動的に実行してくれる命令書のようなものが欠かせません。その役割を担うのが「スクリプト」です。人間が理解しやすいプログラミング言語を使って記述され、コンピュータに特定の作業を自動的に実行させるための手順書として機能します。 スクリプトは、簡易的なプログラミング言語である「スクリプト言語」を用いて書かれることが一般的です。スクリプト言語は、比較的短い命令を組み合わせることで、複雑な処理を実現できるように設計されています。そのため、プログラミング初心者でも比較的習得しやすく、手軽に自動処理を構築することができます。 具体的な例としては、ウェブサイト上でボタンをクリックした際に、画面遷移やアニメーションなどの特定の動作を実行する処理が挙げられます。また、大量のデータファイルから必要な情報を抽出したり、データの加工や集計を行ったりする作業も、スクリプトによって自動化できます。このように、スクリプトはウェブサイトの表現力や機能性を高めたり、業務の効率化を図ったりする上で非常に役立ちます。