コンピュータの心臓部:命令セット
- 命令セットとは
私たちは普段、日本語や英語などを使って考えや気持ちを伝えています。しかし、コンピュータはこれらの言語をそのまま理解することはできません。コンピュータが理解できるのは、0と1の組み合わせで表現される機械語だけです。
では、私たちが普段使っている言語で書いたプログラムを、どのようにしてコンピュータに理解させているのでしょうか?
そのために必要なのが、「命令セット」です。命令セットとは、コンピュータに対する命令をまとめたものです。具体的には、計算やデータの移動、条件分岐など、コンピュータの基本的な動作を指示する命令の集まりです。
私たちが書いたプログラムは、まず「コンパイラ」と呼ばれるソフトウェアによって、この命令セットを使って機械語に翻訳されます。そして、コンピュータはこの機械語を読み取り、命令セットに定義された通りの動作を実行することで、プログラムが意図した処理を行うのです。
つまり、命令セットは人間とコンピュータの橋渡し役と言えるでしょう。コンピュータの性能は、この命令セットの充実度によって大きく左右されます。より多くの命令を持つことで、コンピュータは複雑な処理を効率的に実行できるようになるからです。