キーボードの常識を変える? ドボラック配列とは
私たちが毎日当たり前のように使っているコンピューターのキーボード。そのほとんどに採用されている配列が「QWERTY配列」です。キーボードの左上に「QWERTY」とキーが並んでいることから、そのように呼ばれています。
今では当然のように普及しているこの配列ですが、実は100年以上も前に開発されたもので、当時のタイプライターという機械のために考案されました。しかし、現代のコンピューター入力に最適化されているかというと、そうではありません。
QWERTY配列が開発された当時、タイプライターは印字の際にタイプバーという部品が使われていました。早くタイピングすると、このタイプバーが絡まってしまうという問題がありました。そこで、この問題を解決するために、よく使われるキーを離して配置することで、タイピング速度を意図的に遅くしたのです。
現在では、コンピューターの入力方式は大きく進化し、タイプバーが絡まる心配もありません。そのため、QWERTY配列は必ずしも効率的とは言えない側面もあります。実際、よりタイピングの速度を追求したDvorak配列など、様々な配列が考案されています。しかし、QWERTY配列は既に世界中で標準的に使用されているため、今後は大きく変わる可能性は低いでしょう。