分散コンピューティング:多数のパソコンで計算資源を共有
- 分散コンピューティングとは
複数のコンピュータをネットワークでつなぎ、あたかも一つの高性能のコンピュータのように協調させて処理を行う技術のことを、分散コンピューティングと言います。
従来の、すべての処理を一台の大型コンピュータで集中的に行う方式と比べて、分散コンピューティングは処理を複数のコンピュータに分散して行うことにより、より大規模な計算や複雑な処理を効率的に行うことを可能にします。
例えば、膨大な量のデータ分析を例に考えてみましょう。従来の集中型処理では、一台のコンピュータですべてのデータを処理するため、処理に時間がかかっていました。しかし、分散コンピューティングを用いることで、データを分割し、複数のコンピュータで同時に処理することが可能になります。これにより、処理時間を大幅に短縮し、迅速に結果を得ることができるのです。
分散コンピューティングは、大規模なデータ処理が求められるビッグデータ解析や、機械学習、人工知能の開発など、様々な分野で活用されています。また、システムの耐障害性を高める効果もあります。一台のコンピュータに障害が発生した場合でも、他のコンピュータが処理を引き継ぐことができるため、システム全体が停止するリスクを低減できます。