命令セットアーキテクチャー

CPU

コンピュータの心臓部を理解する: 命令セット

私たちは普段、パソコンやスマートフォンを使って、ウェブサイトを見たり、文書を作ったり、ゲームをしたりと、様々なことを行っています。こうした複雑な処理を、コンピュータはどのようにこなしているのでしょうか? 実は、コンピュータは一見賢く見える動作も、すべては非常に単純な命令を一つ一つ順番に実行しているに過ぎません。 このコンピュータに対する一つ一つの命令を「命令」と呼びます。そして、コンピュータが理解できる命令を集めたものを「命令セット」と呼びます。命令セットには、データを足したり引いたりする計算、情報を記憶したり呼び出したりする命令、条件に応じて処理を変える命令など、様々な種類の命令が含まれています。 この命令セットは、いわばコンピュータに対する指示書のようなものです。人間が指示書に従って作業を進めるように、コンピュータも命令セットに記述された命令を順番に読み込み、実行することで動作します。つまり、どのような命令セットが搭載されているかによって、コンピュータの性能や特徴が決まるのです。 近年、人工知能の分野が急速に発展していますが、その人工知能も、もとを辿ればこの単純な命令の組み合わせによって動作しています。複雑な処理も、突き詰めれば単純な命令の積み重ねによって実現されていることを理解することは、コンピュータの仕組みを理解する上で非常に重要です。