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プログラミング言語を定義する記法: バッカス・ナウア記法

- バッカス・ナウア記法とはバッカス・ナウア記法とは、プログラミング言語の文法を明確に記述するための人工言語、つまり言語を記述するための言語です。 ちょうど、日本語や英語といった自然言語の文法があるように、プログラミング言語にも文法が存在します。その文法を明確に定義するために考案されたのが、このバッカス・ナウア記法です。この記法は、1959年にアメリカの計算機科学者であるジョン・バッカスによって考案されました。その後、デンマークのピーター・ナウアによって改良が加えられ、両者の名前を取ってバッカス・ナウア記法と名付けられました。バッカス・ナウア記法では、記号を用いて文法規則を表現します。例えば、日本語の文法を考えると、「主語+述語」という基本的な構造があります。これをバッカス・ナウア記法で表現すると、「文 = 主語 述語」のように記述します。「=」は「定義する」という意味の記号で、「文」は「主語」と「述語」によって構成されることを示しています。このように、記号を用いることで、複雑な言語の構造も明確かつ簡潔に表現することができます。バッカス・ナウア記法は、プログラミング言語の設計や実装、理解に非常に役立ちます。プログラミング言語の処理系を作る際には、文法に従ってプログラムの構造を解析する必要がありますが、バッカス・ナウア記法によって文法が明確に定義されていることで、処理系の開発が容易になります。また、プログラミング言語を学ぶ際には、バッカス・ナウア記法で記述された文法規則を参照することで、言語の構造をより深く理解することができます。