画面の乱れを防ぐ!消磁機能の役割とは?
- 消磁機能とはテレビやパソコンの画面に、昔はブラウン管が使われていました。ブラウン管は電子銃から電子ビームを飛ばして画面に映像を映し出す仕組みでしたが、この電子ビームは磁力の影響を受けやすいという特徴がありました。そのため、ブラウン管テレビやモニターの周りに磁石を置いたり、強い磁気を帯びた物が近くにあると、画面の色がおかしくなったり、映像が歪んでしまったりすることがありました。こんな時に活躍するのが「消磁機能」です。消磁機能は、ブラウン管周辺に発生した磁気を除去して、画面表示を正常な状態に戻すための機能です。 テレビやモニターの内部に消磁コイルと呼ばれる部品が内蔵されていて、このコイルに電流を流すことで強力な磁場を発生させます。この磁場は、周囲に影響を与えている磁気を打ち消すように働きます。そして、徐々に磁力を弱めていくことで、ブラウン管周辺の磁気を綺麗に除去してくれるのです。消磁機能は、テレビやモニターの電源を入れた時や、リモコンのボタンを押した時に自動的に作動するものが一般的です。また、機種によっては手動で消磁機能を作動させることもできます。最近の薄型テレビは液晶や有機ELといった、磁力の影響を受けにくい技術が使われているため、消磁機能は搭載されていません。しかし、ひと昔前のブラウン管テレビやモニターを使っている場合は、知っておくと便利な機能と言えるでしょう。