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グリッドコンピューティング:分散処理の威力

- グリッドコンピューティングとはグリッドコンピューティングとは、複数のコンピューターをネットワークで接続し、あたかも一つの高性能なコンピューターのように扱う技術のことです。まるで複数の糸を編んで丈夫なロープを作るように、地理的に離れた場所にあるコンピューターを繋ぎ合わせ、仮想的な巨大なコンピューターとして活用します。この仮想的な巨大コンピューターを「グリッド」と呼びます。グリッドを構成する個々のコンピューターは、高性能なスーパーコンピューターである必要はありません。皆さんの家庭にあるようなパソコンや、企業で使われているサーバーなど、ネットワークに接続できるコンピューターであれば、グリッドの一部として活用することができるのです。グリッドコンピューティングは、従来のスーパーコンピューターでは処理が難しかった大規模な計算処理を、比較的低コストで実現できる可能性を秘めています。例えば、創薬における新薬の分子設計や、地震発生のメカニズム解明など、膨大な計算が必要とされる分野において、グリッドコンピューティングは力を発揮します。従来のスーパーコンピューターは、その開発や維持に莫大な費用がかかることが課題でした。しかし、グリッドコンピューティングは、比較的安価なコンピューターを多数組み合わせることで、スーパーコンピューターに匹敵する処理能力を実現できる可能性があります。これは、コストを抑えつつ、今まで以上に複雑な問題を解決できることを意味し、様々な分野で研究開発を加速させる可能性を秘めています。