世界をつなぐ情報網:インターネットの進化と影響
今日の世界に欠かせないインターネット。実はその始まりは、今から半世紀以上も前に遡ります。1969年、冷戦のさなか、アメリカ国防総省によって軍事目的の通信ネットワーク「ARPANET(アーパネット)」が誕生しました。これは、遠く離れた場所にあるコンピュータ同士を繋ぎ、情報を共有することを目的としていました。
当時の社会情勢を考えると、有事に備え、重要な情報を分散管理しておくことは喫緊の課題でした。もし、主要都市が攻撃を受けても、離れた場所にあるコンピュータが無事であれば、情報を失わずに済むからです。こうして、軍事的な要請から生まれたARPANETですが、次第にその利用範囲は広がっていきます。
軍事機関だけでなく、大学や研究機関にも開放されるようになると、多くの研究者がこの新しい通信技術の可能性に着目し始めました。そして、ARPANETを基盤として、更に多くのコンピュータを相互接続する技術や、情報を効率的にやり取りするためのルールが開発されていきます。 インターネットは、まさにこのような技術革新の積み重ねによって、今日の姿へと進化を遂げてきたのです。