画像表示の縁の下の力持ち BitBLT
- BitBLTとは
BitBLTは、コンピュータの画面に写真やイラストなどの画像を映し出すために無くてはならない技術の一つです。
パソコン内部では、画像は小さな点の集まりとして扱われており、それぞれの点の色や明るさを表す情報が数値データとしてメモリ上に保存されています。
画面に表示されるまでには、この画像データは大きく分けて二つのメモリ領域を行き来します。一つはメインメモリと呼ばれる場所で、CPUが様々な処理を行う際に必要なデータを一時的に保存しておく場所です。もう一つはグラフィックスメモリ(VRAM)と呼ばれる場所で、こちらは画像を表示するための専用のメモリです。
BitBLTは、メインメモリ上に保存された画像データを、実際に画像を表示するグラフィックスメモリへと素早く転送する役割を担っています。BitBLTという名前は、「Bit Block Transfer」の略で、「ビット」と呼ばれるデータの最小単位を、「ブロック」と呼ばれるまとまった単位で、「転送」することを意味しています。
BitBLTは、単に画像データを転送するだけでなく、拡大縮小や回転、色の反転など、転送と同時に簡単な画像処理を行うことも可能です。そのため、コンピュータグラフィックスにおいて非常に重要な役割を担っていると言えます。