BN記法:プログラムの構造を明確にする記法
- BN記法とはBN記法とは、バッカス・ナウア記法(Backus-Naur Form)の略称で、プログラミング言語などの人工言語の文法を表現するための記法です。人工言語は、人間が自然に使う言葉である自然言語に対して、特定の目的のために作られた言語です。例えば、私たちが普段使っている日本語や英語は自然言語ですが、コンピュータへの命令を記述するためのプログラミング言語は人工言語です。
BN記法は、このような人工言語の文法を、明確かつ簡潔に記述するために考案されました。文法とは、その言語で許される文字の並び方や組み合わせ方の規則のことです。例えば、日本語の文法では、「私は猫です」は正しい文ですが、「猫は私です」は少し不自然な文になります。このように、言語によって正しいとされる文の構造は異なります。BN記法は、このような文法の規則を、記号を用いて明確に表現することを可能にします。
BN記法では、「メタ言語」という概念を用います。メタ言語とは、言語について記述するための言語のことです。私たちは普段、日本語を使って様々な物事を表現しますが、日本語自身について説明したいときには、日本語を使って日本語を説明することになります。しかし、メタ言語を用いると、ある言語について記述する際に、その言語とは別の言語を用いることができます。BN記法はメタ言語の一種であり、人工言語の文法を記述するための、特別な記号や規則を持っています。
まとめると、BN記法は、人工言語の文法を明確に記述するための、強力なツールと言えるでしょう。