高速通信を支えるCDMA技術
- CDMAとはCDMAとは、「符号分割多元接続」の略称で、無線通信において複数のユーザーが同時に同じ周波数帯域を使用して通信することを可能にする技術です。携帯電話や衛星通信など、幅広い分野で活用されています。従来の無線通信方式では、各ユーザーに異なる周波数を割り当てることで混信を防いでいました。しかし、利用者が増えるにつれて、限られた周波数帯域を効率的に使うことが課題となっていました。CDMAは、各ユーザーに固有の符号を割り当て、その符号を使って信号を拡散させて送信することで、この課題を解決しました。受信側は、送信側と同じ符号を使って信号を復元することで、他のユーザーの信号と区別し、目的の信号だけを取り出すことができます。これは、例えるなら、複数の人が同時に話していても、自分の名前を呼ばれたら聞き分けられるのと似ています。CDMAでは、この「名前」の役割を符号が担っています。CDMAは、周波数の利用効率が高く、多くのユーザーを収容できるため、現代のモバイル通信を支える重要な技術となっています。また、盗聴や干渉にも強く、セキュリティの高い通信を実現できるという利点もあります。