CISC:複雑な命令でコンピュータを動かす技術
- CISCとは
コンピュータの中枢を担うマイクロプロセッサ。
その設計思想の一つにCISC(複雑命令セットコンピュータ)があります。
マイクロプロセッサは、プログラムに記述された命令を一つずつ実行することで、様々な処理を行います。
CISCは、一つの命令を複雑にすることで、一度に多くの処理を実行できるように設計された方式です。
例えば、データの移動、計算、結果の保存など、通常は複数の命令を必要とする処理を、CISCでは一つの命令にまとめて実行することが可能です。
このように、CISCは複雑な処理を少ない命令数で実現できるため、プログラムのサイズを小さく抑えられます。
しかし、一つの命令が複雑になるため、命令の実行に時間がかかるという側面もあります。
対して、RISC(縮小命令セットコンピュータ)は、一つの命令を単純化することで高速化を実現した設計思想です。
現在主流となっているのはRISCですが、CISCも特定の用途でその特徴を生かして利用されています。