FOMA:モバイルマルチメディア時代の到来
「FOMA」という言葉、懐かしい響きだと感じる方もいるのではないでしょうか。2001年にサービスが始まった「FOMA」は、正式名称を「Freedom Of Mobile multimedia Access」といい、NTTドコモが提供していた第3世代移動通信システム(3G)のサービスブランドです。
「FOMA」が登場する以前は、携帯電話といえば音声通話やメールが中心で、通信速度も遅く、画像のやり取りも限られていました。しかし、「FOMA」の登場によって、携帯電話で動画を見たり、音楽をダウンロードしたりといったことが可能になり、人々のモバイルライフを大きく変えました。
「FOMA」以前の携帯電話は、「iモード」のようなインターネット接続サービスを利用していても、通信速度が遅く、表示できる情報量も限られていました。しかし、「FOMA」はそれまでの通信方式とは異なり、高速データ通信が可能になったため、よりリッチなコンテンツを楽しめるようになったのです。
その後、スマートフォンや高速通信サービスの普及により、「FOMA」は2020年にサービスを終了しました。しかし、「FOMA」が日本のモバイル業界に与えた影響は大きく、その後のスマートフォンの普及やモバイルインターネットの進化の礎を築いたと言えるでしょう。