マルチバイト文字:コンピューターと日本語の関係
- コンピューターにおける文字の表現
私たちが普段何気なく目にしている文字も、コンピューター内部では全く異なる形で処理されています。コンピューターは文字を直接理解する能力を持たず、代わりに数字の列として解釈します。この、文字と数字の対応関係を定めた規則を、文字コードと呼びます。
例えば、アルファベットの「A」という文字は、ASCIIコードという代表的な文字コードでは、数字の「65」に対応付けられています。コンピューター内部では、この「65」という数字のデータが、「A」という文字を表す記号として処理されているのです。
英語アルファベットや数字記号など、比較的単純な文字体系であれば、1文字あたり1バイト(8ビット)の情報量で表現できます。1バイトは8桁の2進数で表されるため、2の8乗、つまり256種類の文字を表現することが可能です。そのため、これらの文字はコンピューターで処理しやすく、互換性の問題も起こりにくいという特徴があります。
しかし、日本語のような多様な文字を含む言語では、1バイトでは表現しきれないため、より複雑な文字コードが用いられています。この場合、文字の処理やデータの互換性確保に、より高度な技術が必要となります。