マスターブートレコード:コンピュータ起動の心臓部
私たちが日常的に使っているコンピュータですが、電源ボタンを押してから画面にOSのロゴが表示され、使い慣れたデスクトップが現れるまで、実は多くの手順を踏んで起動しています。
コンピュータ内部では、様々な部品が協調して動作していますが、起動プロセスが動き出す最初の舞台となるのは、ハードディスクやSSDといった記憶装置です。
これらの記憶装置の中には、OSをはじめ、コンピュータを動かすために必要な様々なプログラムやデータが格納されています。
しかし、コンピュータは、最初からこれらのデータがどこにあるのかを把握しているわけではありません。
そこで、コンピュータが最初に参照するのが、「マスターブートレコード(MBR)」と呼ばれる小さなプログラムです。
マスターブートレコードは、記憶装置のどこにOSが格納されているのか、どの順番で読み込めばいいのかといった、コンピュータ起動のために不可欠な情報を記録しています。
いわば、コンピュータ起動のための道標のような役割を担っていると言えます。
マスターブートレコードを参照することで、コンピュータはOSを読み込み、その後、OSが様々なプログラムを起動することで、私たちは普段通りの操作をコンピュータ上で行えるようになるのです。