MS-DOS

ソフトウェア

シングルタスク:懐かしのパソコン時代

- 一度にひとつの作業に集中!シングルタスクとは?「シングルタスク」とは、コンピューターが一度に一つの作業しか処理できない方式のことです。 昔のコンピューターは性能が限られていたため、このシングルタスクが主流でした。性能が低いパソコンで複数の作業を同時に行おうとすると、処理が追いつかず動作が重くなってしまうからです。例えば、文章を作成している最中に、音楽を聴きたくなったとしましょう。シングルタスクのパソコンでは、音楽を聴くためには、まず文章作成ソフトを閉じてから音楽再生ソフトを起動する必要があります。再び文章作成に戻るには、音楽再生ソフトを閉じてから文章作成ソフトを起動し直さなければなりません。 このように、複数の作業を同時に行うには、起動と終了を繰り返す必要があり、作業効率が悪くなってしまうというデメリットがありました。しかし、シングルタスクには利点もあります。一つの作業に集中できるため、作業の質を高めたり、作業時間を短縮したりすることが期待できます。 また、複数のアプリケーションを起動しないため、コンピューターにかかる負荷が少なく、安定した動作が期待できます。近年のパソコンは性能が向上し、複数の作業を同時に行える「マルチタスク」が主流になっています。しかし、集中力を高めたい時や、古いパソコンを使う場合には、シングルタスクのメリットを生かすことが有効な場合があります。
ソフトウェア

Windows 3.1: GUIが普及したOS

- Windows 3.1とは1992年、マイクロソフト社から発売されたパソコン向け基本ソフト「Windows 3.1」は、それまでのパソコンの常識を大きく覆す存在でした。当時のパソコンは、文字入力による操作が主流で、一般の人にとって扱いが難しいものでした。しかし、Windows 3.1は、視覚的にわかりやすい画面構成である「グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)」を採用しました。これにより、パソコン画面上のアイコンをクリックしたり、マウスを使って直感的に操作できるようになり、多くの人にとってパソコンがより身近な存在になったのです。Windows 3.1の登場は、まさにパソコンの大衆化のきっかけと言えます。それまで、パソコンは専門知識を持った技術者や研究者など、限られた人たちの道具というイメージが強かったのですが、Windows 3.1の登場により、一般家庭にもパソコンが普及していくことになりました。また、ワープロソフトや表計算ソフトなど、GUIに対応したアプリケーションソフトも多数登場し、ビジネスシーンでも広く利用されるようになりました。Windows 3.1は、単なるパソコンの基本ソフトという枠を超え、人々の生活や仕事のスタイルを大きく変えた画期的な存在として、現在でも語り継がれています。
その他

パソコン業界の礎を築いたIBM PC/AT

- IBM PC/ATとは1984年、IBMから画期的なパーソナルコンピューターが発売されました。それが「IBM Personal Computer/Advanced Technology」、略してIBM PC/ATです。従来のIBM PCと比べて、処理速度や記憶容量が飛躍的に向上しており、パーソナルコンピューターの進化を象徴する存在となりました。IBM PC/ATの大きな特徴の一つに、インテル製の新しいプロセッサである「80286」の搭載があります。このプロセッサは、従来のIBM PCに搭載されていた「8088」と比べて、処理速度が格段に向上しており、複雑な計算や大量のデータ処理をより高速に行うことが可能になりました。また、IBM PC/ATは、ハードディスクドライブを標準搭載したことも革新的でした。従来のIBM PCでは、データの保存にフロッピーディスクが主に用いられていましたが、ハードディスクドライブは、フロッピーディスクよりもはるかに大量のデータを保存することができ、さらにデータへのアクセス速度も高速でした。そのため、IBM PC/ATは、より大規模なデータ処理やアプリケーションの利用に適したパーソナルコンピューターとなりました。IBM PC/ATの登場は、パーソナルコンピューターの歴史における大きな転換点となりました。その高い性能と機能は、ビジネス用途での利用を促進し、パーソナルコンピューターの普及を加速させる原動力となりました。