NAT

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セキュリティ対策の要! NATとは?

- ネットワークアドレス変換の役割インターネットに接続する際、私たちの知らないところで活躍している技術の一つに「ネットワークアドレス変換」、略してNATがあります。普段何気なく使っている家庭内のネットワークを例に考えてみましょう。 家の中にはパソコンやスマートフォン、タブレットなど、インターネットに接続する機器がたくさんありますね。これらの機器は、それぞれ「私の機器はこちらです!」と識別してもらうための、固有のIPアドレスという番号を持っています。しかし、これらの機器がインターネットという広大な世界に飛び出すためには、世界中でたった一つだけの特別な番号、「グローバルIPアドレス」が必要になります。もし、家庭内の機器全てにグローバルIPアドレスを割り当てるとしたら…膨大な数の番号が必要となり、現実的ではありません。そこで活躍するのが「NAT」です。 NATは、家庭内のネットワークとインターネットの境目に設置されたルーターなどの機器に搭載されています。このNATが、複数の機器からのアクセスを一つのグローバルIPアドレスに集約してくれるのです。NATは、いわばインターネットへの出入り口にあたる「受付」のような役割を果たします。 家庭内からインターネットへのアクセスは、全てNATを経由して行われます。NATは、どの機器からのアクセスなのかを記録しておき、インターネットからの返信は、記録に基づいて正しい機器に届けてくれます。このように、NATは限られた数のグローバルIPアドレスを有効活用し、複数の機器を安全かつ効率的にインターネットに接続することを可能にしているのです。
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NAPT:複数の端末で1つのIPアドレスを共有

- NAPTとはインターネットへの接続には、世界中で唯一の番号であるグローバルIPアドレスが必要です。しかし、グローバルIPアドレスは数が限られているため、すべての機器に個別に割り当てることは現実的ではありません。そこで、複数の機器で1つのグローバルIPアドレスを共有するための技術がNAPTです。NAPTは、家庭や企業などの閉じたネットワーク(LAN)内で、複数のコンピューターやスマートフォンなどの機器が、1つのグローバルIPアドレスを使ってインターネットに接続できるようにする技術です。NAPTを使用すると、LAN内の各機器は、プライベートIPアドレスと呼ばれる、LAN内だけで有効なアドレスが割り当てられます。そして、インターネットにアクセスする際には、NAPT機能を持つルーターが、プライベートIPアドレスとポート番号を組み合わせた情報に変換して、1つのグローバルIPアドレスから送信します。この技術により、限られた数のグローバルIPアドレスを有効活用し、多くの機器をインターネットに接続することが可能になります。また、LAN内の機器は、外部から直接アクセスされないため、セキュリティ面でも有効です。
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複数の端末で1つのIPアドレスを共有するNAT技術

- NATとはNATは、「ネットワークアドレス変換」を意味する「Network Address Translation」の頭文字をとったものです。これは、複数のコンピューターや機器が、一つの共通のIPアドレスを利用して、インターネットなどの外部ネットワークに接続することを可能にする技術です。インターネット上の各機器は、それぞれが固有のIPアドレスを持っている必要があります。しかし、現在普及しているIPv4アドレスは数が限られており、すべての機器に個別のグローバルIPアドレスを割り当てることは現実的ではありません。そこで、家庭や企業などの内部ネットワークでは、NAT機能を持ったルーターが、プライベートアドレスと呼ばれる特殊なアドレスを機器に割り当て、外部ネットワークとの通信を仲介します。ルーターは、内部ネットワークから外部ネットワークへの通信要求があると、送信元のプライベートアドレスとポート番号を、自身が持つグローバルIPアドレスと別のポート番号に変換して送信します。これにより、複数の機器が一つのグローバルIPアドレスを共有しながら、それぞれが独立して外部ネットワークと通信することが可能になります。NATは、限られた数のグローバルIPアドレスを有効活用できるだけでなく、内部ネットワークのセキュリティ向上にも貢献します。プライベートアドレスは外部から直接アクセスできないため、NATによって内部ネットワークは外部からの不正アクセスから保護されます。このように、NATは、インターネットの普及と発展に大きく貢献してきた重要な技術と言えるでしょう。
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プライベートアドレスとは? – 身近なネットワークを支える仕組み

- プライベートアドレスの定義 プライベートアドレスとは、特定の限られたネットワーク内だけで使われる特別なIPアドレスのことです。インターネットのように世界中に広がるネットワークとは違い、会社や家庭の中など、閉じた小さなネットワークを構築する際に利用されます。 これらの閉じたネットワークは、外部から直接アクセスできないように設計されており、インターネット上の無数の機器の中から特定の機器を見つけ出すための住所であるグローバルIPアドレスとは役割が異なります。プライベートアドレスは、例えるなら、会社や家族の中で使われるあだ名のようなもので、外部には通じない代わりに、限られた内部ネットワーク内でのみ機器を識別するために利用されます。 このように、プライベートアドレスは、インターネットという広大な世界から隔離された環境を作り出すことで、重要な情報や機器を外部からの不正アクセスや攻撃から守る役割を担っています。セキュリティの観点からも非常に重要な役割を果たしており、安心して情報機器を利用できる環境を提供する上で欠かせない要素と言えるでしょう。
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IPマスカレード:複数の端末で安全にインターネット接続

- IPマスカレードとはインターネットに接続する際、それぞれの機器は世界中で唯一の識別番号であるIPアドレスを持つ必要があります。しかし、家庭や小規模なオフィスのような環境では、所有している機器全てにグローバルIPアドレスを割り当てることはコストの面から現実的ではありません。このような場合に役立つのが「IPマスカレード」という技術です。これは、複数の機器が一つのグローバルIPアドレスを共有してインターネットに接続できるようにする仕組みです。例えば、IPマスカレード機能を持つルーターを介して複数のパソコンやスマートフォンをインターネットに接続する場合、それぞれの機器は個別のプライベートIPアドレスを持ちながらも、ルーターを通して一つのグローバルIPアドレスを使ってインターネットにアクセスできます。IPマスカレードは、正式には「NAPT(Network Address Port Translation)」と呼ばれます。これは、グローバルIPアドレスとプライベートIPアドレスを変換するだけでなく、通信に使うポート番号も変換することで、複数の機器が同時にインターネットにアクセスしても通信が混ざらないようにする技術です。IPマスカレードは、家庭や小規模オフィスで広く普及しているルーターの主要な機能の一つです。この技術により、私たちは限られた数のグローバルIPアドレスを有効活用し、複数の機器をインターネットに接続することが可能になっています。