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フォアグラウンド:操作中の主役

現代では、パソコンやスマートフォンを使う際、複数のアプリケーションを同時に利用することが当たり前になっています。例えば、動画サイトで音楽を聴きながら、電子メールを確認し、さらに文章を作成するといった作業を同時に行う人も多いでしょう。このように、複数のアプリケーションを同時に動作させる環境を「マルチタスク環境」と呼びます。 マルチタスク環境では、複数のアプリケーションが画面上に表示され、ユーザーはそれらを切り替えながら操作します。例えば、音楽を聴きながら文章を作成している際に、メールが届いたことを知らせる通知が表示されたとします。ユーザーは、音楽アプリケーションをバックグラウンドで動作させたまま、メールアプリケーションに切り替えて内容を確認することができます。確認後、再び文章作成アプリケーションに切り替えて作業を続けることができます。 このように、マルチタスク環境では、複数の作業を効率的に並行して進めることができます。しかし、同時に複数のアプリケーションを起動すると、処理速度が低下したり、バッテリーの消費が早まったりする可能性もあります。そのため、快適な操作環境を維持するためには、動作が重いアプリケーションを終了するなどの工夫も必要となります。
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進化を遂げたWindows 8.1

- Windows 8 の進化形、Windows 8.1 2013年、マイクロソフト社よりWindows 8 の後継となるオペレーティングシステム、Windows 8.1がリリースされました。Windows 8.1は、前身のWindows 8で導入された、従来のWindowsとは大きく異なる操作方法や機能をそのまま受け継いでいます。しかし、Windows 8の革新的な試みは、一方で、多くのユーザーにとって使いづらいという側面も持ち合わせていました。 マイクロソフト社は、Windows 8リリース後、ユーザーからの様々な意見や要望に真摯に耳を傾けました。そして、寄せられた声の多くは、Windows 8.1の開発に活かされることになります。具体的には、スタートボタンの復活や、スタート画面の使い勝手向上など、ユーザーインターフェースが大きく改善されました。 これらの改良により、Windows 8.1は、Windows 8の斬新さを維持しながら、より多くのユーザーにとって使いやすいオペレーティングシステムへと進化を遂げました。Windows 8からWindows 8.1への移行は、無償で行うことができました。そのため、多くのユーザーがWindows 8.1の恩恵を受けることになりました。
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Windows Explorerを使いこなそう

- エクスプローラーとは エクスプローラーは、Windowsに標準搭載されているファイル管理アプリケーションです。日々のパソコン操作に欠かせない、ファイルやフォルダを分かりやすく表示し、操作するための便利な道具です。 エクスプローラーを開くと、パソコンに保存されている様々なデータが、種類ごとに分類され、一覧で表示されます。例えば、書類作成ソフトで作った文書ファイル、インターネットからダウンロードした画像ファイル、音楽ファイルなどが、それぞれ対応するアイコンと共に表示されます。 この一覧表示により、目的のファイルを探しやすくなるだけでなく、ファイルのコピーや移動、削除などの操作も、視覚的に分かりやすく行うことができます。また、フォルダを作成してファイルを整理したり、ファイル名を変更したりすることも可能です。 エクスプローラーを効果的に活用することで、ファイルの管理が容易になり、日々のパソコン操作がスムーズになります。その結果、作業効率の向上にも繋がります。Windowsユーザーであれば、ぜひエクスプローラーを使いこなせるようになりましょう。
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Windows 8:革新と混乱を巻き起こしたOS

- Windows 8とはWindows 8は、大手ソフトウェア会社であるマイクロソフトが2012年に世に送り出した、パソコンやタブレット端末向けの基本ソフトです。この基本ソフトは、Windowsシリーズの一つであり、従来広く使われていたWindows 7の後継として開発されました。Windows 8の最も大きな特徴は、タッチパネル操作への対応です。当時、スマートフォンやタブレットが急速に普及し始め、パソコンでもスマートフォンやタブレットのように、画面に直接触れて操作したいというニーズが高まっていました。こうした時代の変化に対応するため、Windows 8は従来のWindowsから大幅に進化し、指で画面を触って直感的に操作できるようになりました。具体的には、従来のデスクトップ画面に加えて、タイル状のアプリが並んだ「スタート画面」が新たに導入されました。このスタート画面は、指で画面をタップしたり、スワイプしたりすることで直感的に操作できるように設計されています。また、タッチ操作に対応したアプリも多数提供され、従来のマウスやキーボードを使った操作に加え、タッチパネルを使った新しい操作方法が提供されました。しかし、従来のWindowsの操作方法とは大きく異なる点もあったため、Windows 8は賛否両論を巻き起こしました。その後、マイクロソフトはWindows 8の改良版としてWindows 8.1をリリースし、使い勝手の向上を図りました。
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進化したWindows RT:Windows RT 8.1

2013年に発表されたWindows RT 8.1は、従来のWindows RTを進化させたオペレーティングシステムです。Windows RTの基本性能を向上させ、より快適に操作できるように開発されました。 Windows RT 8.1では、従来のWindows RTと比べて、処理速度や機能が向上しており、特にタブレットや携帯情報端末での利用に適しています。 Windows RT 8.1では、スタート画面のタイルを自由に配置できるようになり、画面サイズに合わせて表示を調整できるようになりました。また、複数のアプリを同時に表示できる機能も追加され、作業効率が向上しました。 さらに、Windowsストアの品揃えも強化され、様々なアプリが利用できるようになりました。 Windows RT 8.1は、従来のWindows RTの使い勝手を改善し、より快適なタブレット体験を提供することを目指した、重要なアップデートと言えます。
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Windows RTとは?~従来のWindowsとの違い~

- Windows RTの概要Windows RTは、マイクロソフトが開発した、タブレット端末専用のオペレーティングシステム(OS)です。2012年10月に発売された、マイクロソフト初のタブレット端末であるSurfaceに初めて搭載され、大きな注目を集めました。Windows RTは、従来のパソコンで使われていたWindowsとは異なる設計思想に基づいて開発されました。最大の特徴は、軽量さと省電力性を重視している点です。従来のパソコン向けWindowsと比べて、少ないメモリ容量でも動作し、バッテリーの持ち時間も長くなっています。そのため、薄型軽量で持ち運びに便利なタブレット端末に最適なOSとして設計されました。しかし、従来のWindowsのアプリケーションソフトとの互換性はありません。Windows RTで利用できるアプリケーションは、Windowsストアからダウンロードしたものに限られます。そのため、従来のWindowsパソコンと同じ感覚で使えるわけではなく、利用できるアプリケーションが限られている点は注意が必要です。Windows RTは、革新的なOSとして登場しましたが、その後、マイクロソフトはWindows RTの開発を終了しました。現在では、Windows 10やWindows 11といった、より汎用性の高いOSがタブレット端末にも搭載されています。
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進化したWindows 8:その魅力を探る

従来のパソコンでは、マウスとキーボードを使って操作するのが一般的でした。しかし、Windows 8では、スマートフォンやタブレットの普及を背景に、タッチパネル操作に最適化された全く新しいインターフェースが導入されました。それが、「スタート画面」と呼ばれるタイル型のインターフェースです。 スタート画面には、アプリケーションのアイコンがタイル状に大きく表示され、指先で直感的に操作することができます。従来のデスクトップ画面も残されており、必要に応じて切り替えることができますが、スタート画面をメインに使うことで、パソコンをより簡単に、快適に操作できるようになりました。 この大胆なインターフェースの変更は、従来のパソコン操作に慣れ親しんだユーザーからは戸惑いの声も上がりました。しかし、スマートフォンやタブレットの操作に慣れているユーザーにとっては、親しみやすく使いやすいインターフェースとして受け入れられました。 Windows 8の革新的なインターフェースは、その後のWindows OSにも受け継がれ、パソコンをよりパーソナルで使いやすいものへと進化させる大きな転換点となりました。
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ファイル整理術:ディレクトリを使いこなそう

皆さんは、コンピューターの中にたくさんのファイルを作成しますよね。文書、画像、音楽など、その種類は様々です。しかし、これらのファイルを整理せずにそのままにしておくと、どこに何を保存したのか分からなくなってしまいます。 そこで活躍するのが「ディレクトリ」です。 ディレクトリは、 コンピューターの中に作られたファイルの保管庫のようなものです。 この保管庫を使えば、ファイルの種類や用途別にファイルを整理して保管することができます。 例えば、写真、音楽、仕事関係など、目的別にディレクトリを作成しておけば、必要なファイルにすぐアクセスできるようになります。 ディレクトリは、普段私たちが使っている「書類フォルダ」のようなものだと考えてみてください。 書類フォルダの中に、さらに目的別のクリアファイルを入れて書類を整理するように、ディレクトリの中にファイルを整理することで、効率的にファイルを管理できるようになります。 このように、ディレクトリは、ファイルを分かりやすく管理するための重要な仕組みです。 ディレクトリを有効活用して、快適なコンピューターライフを送りましょう。
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アンドロイド携帯:知っておきたいこと

- アンドロイド携帯とはアンドロイド携帯は、今や世界中で広く利用されている携帯電話の一種です。その最大の特徴は、携帯電話の頭脳とも言える基本ソフト(OS)に「アンドロイド」を採用している点にあります。 アンドロイドは、アメリカのグーグル社が開発したOSです。大きな特徴の一つに「オープンソース」という開発方針を採用している点が挙げられます。これは、誰でも無償でアンドロイドのソースコードを入手し、自由に改造や再配布を行うことができるという画期的なものです。 このオープンソースという特性により、多くの企業がアンドロイド携帯の開発・製造に参入しました。その結果、消費者にとっては、機能、デザイン、価格帯など、多種多様な選択肢から自分に最適な一台を選ぶことができるという大きなメリットが生まれました。現在も、様々なメーカーから、高性能なカメラを搭載したモデルや、防水・防塵に優れたモデル、折りたたみ式など、次々と新しいアンドロイド携帯が発売され続けています。
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ファイルの種類を見分ける、ファイル名拡張子

- ファイル名拡張子とは コンピュータの中に保存されている様々なデータ、例えば文章、写真、動画などは、「ファイル」という単位で管理されています。そして、それぞれのファイルには、それがどんな種類のデータであるかを分かりやすくするために名前が付けられています。このファイルの名前のことを「ファイル名」と言います。 ファイル名拡張子とは、このファイル名の末尾に付けられる数文字の文字列で、ファイルの種類を識別するために用いられます。拡張子は「.(ピリオド)」の後に、「txt」や「jpg」のように表記されます。 例えば、「report.txt」というファイル名の場合、「report」がファイル名、「.txt」が拡張子になります。この拡張子を見ることで、「report.txt」がテキストファイルであることが分かります。同様に、「photo.jpg」であればJPEG形式の画像ファイル、「music.mp3」であればMP3形式の音声ファイルであることが一目で分かります。 ファイル名拡張子は、コンピュータがファイルを適切なプログラムで開く際に役立ちます。例えば、テキストファイルであればメモ帳などのテキストエディタ、画像ファイルであれば画像閲覧ソフト、音声ファイルであれば音楽再生ソフトが自動的に起動します。 このように、ファイル名拡張子は、ファイルの種類を分かりやすく示し、コンピュータがファイルを正しく処理するために欠かせないものです。
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Android: スマートフォンの未来を築く

- Androidとはスマートフォンやタブレット端末を動かすためのソフトウェア群、それがAndroidです。世界中で広く使われており、Googleが開発を主導しています。Androidは、携帯電話を動かすための様々なソフトウェアをまとめたものであり、大きく分けて3つの要素で成り立っています。まず、土台となるのがオペレーティングシステム(OS)です。これは、コンピューターを動かすための最も基本的なソフトウェアであり、アプリケーションソフトが動作するための環境を提供します。Android OSは、Linuxカーネルをベースに開発されており、その安定性と柔軟性が特徴です。次に、OS上で様々な機能を提供するのがミドルウェアです。ミドルウェアは、アプリケーションソフトが共通して利用する機能をまとめたもので、例えば、電話をかけたり、インターネットに接続したり、音楽を再生したりといった機能を提供します。そして、ユーザーが実際に目にするのがユーザーインターフェース(UI)です。UIは、ユーザーが携帯電話を操作するための画面表示などを担います。Androidは、タッチパネル操作に最適化された直感的なUIを備えており、誰でも簡単に操作することができます。このように、Androidは、OS、ミドルウェア、UIという3つの要素が組み合わさって動作する複雑なシステムですが、ユーザーにとっては、シンプルで使い使いやすい携帯電話を実現するための基盤となっています。
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ファイルシステム:データの保管庫を覗いてみよう

- ファイルシステムとは コンピューターは、膨大な量のデータを記憶する装置です。しかし、ただ単にデータを詰め込んでしまっては、必要な時に目的のデータを見つけ出すことは至難の業となります。そこで活躍するのが「ファイルシステム」と呼ばれる仕組みです。 ファイルシステムは、ハードディスクやUSBメモリといった記憶装置の中に、データの保管場所や管理方法を細かく設定し、データを整理整頓するためのシステムです。まるで、図書館の図書カードのように、それぞれのデータに名前や保存場所、作成日時などの情報を付与することで、コンピューターは膨大なデータの中から目的のものを探し出し、利用することができるようになります。 ファイルシステムには、Windowsで標準的に採用されている NTFS や、MacOS で使用される APFS、USB メモリなどで利用される FAT32 など、様々な種類が存在します。それぞれ特徴や利点、欠点がありますが、いずれもデータを効率的に管理し、コンピューターの利用を円滑にするために重要な役割を担っています。
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パソコンを襲う青画面の恐怖:原因と対策

パソコンを操作していると、不意に画面全体が青色に変化し、白い文字が浮かび上がる現象に遭遇することがあります。この青色の画面は「青い画面」や英語で「ブルースクリーン」と呼ばれ、パソコン内部で重大なエラーが発生した際に表示される警告表示です。 青い画面が現れる原因は、パソコンのソフトウェアやハードウェアに問題が発生したことを示唆しており、その種類は多岐に渡ります。例えば、パソコンにインストールされているソフトウェアの不具合や、互換性のないデバイスドライバが原因で発生する場合があります。また、パソコン内部のメモリやハードディスクなどのハードウェアの故障が原因で発生する場合もあります。 青い画面には、エラーの内容を示すコードやメッセージが表示されることが多く、これらの情報はエラーの原因を特定する上で重要な手がかりとなります。表示されたエラーコードやメッセージをインターネット検索エンジンで調べることで、問題解決に繋がる情報を得られることがあります。 もし青い画面が頻繁に発生する場合は、パソコンに何らかの異常が発生している可能性があります。そのまま使い続けると、データの損失やパソコンの故障に繋がる可能性もあるため、注意が必要です。 青い画面が発生した場合は、まずは表示されているエラーコードやメッセージをメモし、インターネットで情報収集を試みましょう。解決策が見つからない場合は、専門の修理業者に相談することをおすすめします。
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ファイルの種類を見分けるヒント:ファイル拡張子

私たちの身近になったパソコン。そこには、たくさんの写真や音楽、仕事の資料など、様々な情報がファイルとして保存されていますね。これらのファイルは、名前によって区別されていますが、一見しただけでは、中身が何であるか判断できないこともあります。 そんな時に役立つのが、ファイル名の最後にある「ファイル拡張子」です。ファイル拡張子は、ファイル名の最後に「.(ドット)」と数文字の組み合わせで表示され、ファイルの種類を示す役割を担っています。 例えば、「旅行の思い出.jpg」というファイル名を見てみましょう。この場合、「.jpg」の部分がファイル拡張子です。ファイル拡張子「.jpg」は、このファイルが「JPEG」という形式の画像ファイルであることを示しています。 このように、ファイル拡張子を見れば、ファイルを開かなくても中身が大体どんなものか判断することができます。ファイル拡張子は、ファイルの種類を識別するための、いわばファイルの名札のようなものと言えるでしょう。
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アップル製品の心臓部!iOSってどんなOS?

- iPhoneやiPadで動くOS、iOS iPhoneやiPad、iPod touchといったアップル製の携帯端末でよく見かける「iOS」という言葉。 これは、一体どんな役割を持つものなのでしょうか? iOSは、パソコンで使われているWindowsやMacと同じように、端末全体の動作を制御し、様々なアプリケーションソフトウェアを実行するための基礎となるソフトウェアです。 例えるなら、建物全体の管理を行う「管理システム」のようなもので、ユーザーが画面に触れたり、アプリを起動したりといった動作をスムーズに行えるように、裏側で様々な処理を担っています。 iOSは、ユーザーが直接操作できる画面表示や操作感触に関わる部分と、アプリ開発者向けに提供される機能やシステム内部の処理を行う部分に分かれています。 ユーザーは、指で画面を触れるだけで直感的に端末を操作できます。 また、アプリ開発者はiOS向けに開発されたツールを使うことで、ゲームやビジネスアプリなど、様々な種類のアプリを開発し、App Storeを通じて世界中のユーザーに提供することができます。 このように、iOSはユーザーと開発者の双方にとって使いやすい環境を提供することで、アップル製品の使い勝手の良さ、そしてアプリの豊富さを支える重要な役割を担っているのです。
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ファイル:コンピュータ上の情報の集まり

- ファイルとは コンピュータは膨大な量の情報を扱いますが、これらの情報はきちんと整理されていなければ、探し出すのも使うのも困難です。そこで重要な役割を担うのが「ファイル」です。 ファイルは、コンピュータ上で扱われる様々な情報を、種類や用途ごとに整理し、まとめて保管しておくための仕組みです。例えるなら、書類を整理するための紙のファイルと同じような役割を果たします。 コンピュータの中では、文章、画像、音楽、動画など、あらゆる情報がデジタルデータに変換されて保存されていますが、これらのデータはファイルという単位で管理されます。それぞれのファイルには、内容を分かりやすく示すための名前が付けられます。例えば、「旅行の計画書.txt」や「家族写真.jpg」のように、ファイル名を見れば、そのファイルに何が保存されているのかが一目でわかるようになっています。 このように、ファイルを上手に活用することで、必要な情報を必要な時にすぐに見つけ出すことができ、コンピュータをより便利に使うことができます。
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パソコンで動作するUNIX!その歴史と種類

1960年代後半に誕生したUNIXは、長い歴史を持つ基本プログラムです。当初は性能の高い大型計算機で利用されていましたが、1980年代に入ると小型で安価なパソコンの性能が向上し始めました。それに伴い、パソコンでも動かせるUNIXが登場したのです。これがパソコン向けUNIXと呼ばれるシステムです。 パソコン向けUNIXは、従来の大型計算機用のUNIXと比べて価格が安く、扱いやすいという特徴がありました。そのため、大学や研究所などの教育機関や研究機関を中心に広く普及しました。当時のパソコンは性能が限られていたため、パソコン向けUNIXは、使いやすさよりも処理速度や効率性を重視して設計されていました。そのため、コマンドを用いて操作するのが一般的で、今のように画面上で視覚的に操作することはできませんでした。 しかし、パソコン向けUNIXは、プログラミングやシステム管理を学ぶための教材として、多くの技術者を育てる役割を果たしました。その後のパソコンやインターネットの普及にも大きく貢献したと言えるでしょう。
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印刷スプーラー:コンピューターとプリンターの仲介役

皆さんは、パソコンで作った資料を印刷しようとした時に、プリンターの準備ができるまでしばらく待たされた経験はありませんか?昔のプリンターは印刷に時間がかかったため、印刷が始まるまでパソコンを他の作業に使えませんでした。これは、プリンターの処理速度がパソコンの処理速度に比べて格段に遅かったことが原因でした。 そこで登場したのが「印刷スプール」という仕組みです。印刷スプールは、パソコンとプリンターの間に入って、印刷データを一時的に保管する役割を担います。パソコンは印刷データをスプールに渡すと、すぐに次の処理に移ることができます。つまり、印刷が終わるまで待たなくても、他の作業を続けられるようになったのです。 この仕組みをイメージで説明すると、レストランの注文受付システムに似ています。お客様からの注文は、まずキッチンに直接送られるのではなく、注文受付係が受け取ります。そして、キッチンで調理ができるタイミングに合わせて、注文受付係が注文をキッチンに伝えます。このように、処理速度の異なる2つの装置の間を調整するのが印刷スプールの役割と言えるでしょう。
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意外と知らない?アクティブウィンドウと非アクティブウィンドウ

今日の情報社会では、コンピューターを使って様々な作業を同時に行うのが当たり前になっています。例えば、インターネットで情報を調べながら文章を作ったり、計算ソフトのデータを見ながらプレゼンテーション資料を作ったりします。このように、複数の作業を効率的に進めるには、複数のウィンドウを上手に切り替えることが重要になってきます。 複数のウィンドウを扱う際には、まず、作業スペースを整理することが大切です。ウィンドウを画面の端に寄せて整列させたり、必要なウィンドウだけを表示させたりすることで、見やすく、作業しやすい環境を作ることができます。 また、ウィンドウの切り替え方にも工夫が必要です。タスクバーを使って目的のウィンドウをクリックする以外にも、ショートカットキーを使って瞬時に切り替える方法もあります。ショートカットキーを覚えておくと、作業効率が格段に向上するでしょう。 さらに、複数のウィンドウを同時に表示する機能も便利です。例えば、画面を分割して、片方に資料を表示し、もう片方に文章を作成するといった使い方もできます。このように、複数のウィンドウを効果的に活用することで、より快適で効率的なコンピューター操作を実現できるでしょう。
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記憶に残るIT用語:W2K

20世紀も終わりに近づいた頃、世界中で大きな話題となった問題がありました。それは、コンピュータが2000年を正しく理解できないかもしれないという不安です。この問題は「2000年問題」と呼ばれ、多くの人々に不安を与えました。 なぜこのような問題が起きたのかというと、当時のコンピュータの多くが、記憶容量を節約するために、西暦を下2桁で管理していたためです。例えば、1999年は「99」と記録されていました。そのため、1999年の次の年は「00」となり、コンピュータはこれを1900年と誤解してしまう可能性がありました。 もしも、コンピュータが正しく年を認識できなくなれば、様々なシステムに誤作動が生じる恐れがありました。銀行のシステムや、電力会社のシステム、飛行機の運行システムなど、私たちの生活に欠かせない多くのものが、コンピュータで制御されているからです。 世界中でこの問題の解決が急務となり、コンピュータシステムの改修やプログラムの修正などが大規模に行われました。そして、迎えた2000年、大きな混乱は起こらず、人々は安堵しました。 「2000年問題」は、コンピュータが社会に深く浸透していることを改めて認識させ、大きな教訓を残した出来事と言えるでしょう。
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GNU: 自由ソフトウェアの根幹

- GNUとはGNUとは、1983年にリチャード・ストールマン氏によって提唱された、画期的なプロジェクトです。その目的は、誰もが無料で自由に使える、高性能なオペレーティングシステムを開発することでした。 当時、コンピュータの世界では、ソースコードが公開されていない、 proprietaryと呼ばれるソフトウェアが主流でした。しかしGNUプロジェクトは、ソフトウェアは誰でも自由に利用・改変・再配布できるべきという理念のもと、全く新しい概念を提唱したのです。GNUという名前は、「GNU's Not Unix(GNUはUnixではない)」の頭文字を取った、少し変わった略し方です。これは、GNUがUnixという当時普及していたオペレーティングシステムの機能を目標としながらも、その思想とは全く異なることを示しています。Unixはソースコードが非公開でしたが、GNUは誰でも自由に使えるように設計されました。GNUプロジェクトは、その後多くのプログラマーの賛同を得て、様々なソフトウェアを生み出してきました。GNUプロジェクトによって開発されたソフトウェアは、現在でも世界中のコンピュータで広く利用されています。
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クロスプラットフォームとは? – 多様な環境で活躍するソフトウェア –

- クロスプラットフォームの基礎現代社会において、パソコン、スマートフォン、タブレットなど、様々な機器が広く普及しています。これらの機器は異なる環境で動作しており、それぞれ専用のソフトウェアが開発されています。しかし、異なる環境でも共通して使用できるソフトウェアがあれば、より便利に機器を活用することができます。これが、「クロスプラットフォーム」という考え方です。クロスプラットフォームとは、特定の環境に依存せず、様々な種類の機器や環境で動作するソフトウェアのことを指します。例えば、WindowsパソコンでもMacでも同じように使えるソフトウェアや、スマートフォンと連携できるプリンターなどが挙げられます。従来は、それぞれの環境に合わせてソフトウェアを開発する必要がありました。しかし、クロスプラットフォームの技術が発展したことで、一度の開発で様々な環境に対応するソフトウェアを提供することが可能になりました。クロスプラットフォームのメリットは、ユーザーにとっては、特定の環境に縛られることなく、自分に合った機器や環境を自由に選択できる点にあります。また、開発者にとっては、一度の開発で多くのユーザーにソフトウェアを届けることができるというメリットがあります。このように、クロスプラットフォームは、現代の多様な情報社会において、ユーザーと開発者の双方にとって大きなメリットをもたらす技術と言えるでしょう。
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クリーンインストール:新規導入のメリットと注意点

- クリーンインストールとはパソコンやスマートフォンなどの機器には、動作の核となる基本ソフト(OS)や、様々な機能を提供するソフトが入っています。これらの機器を快適に使い続けるためには、時にはこれらのソフトを新しく入れ替える必要があります。この、機器にソフトを新規にインストールすることを「クリーンインストール」と言います。クリーンインストールでは、従来の基本ソフトやソフトを完全に削除し、まっさらな状態から新しい基本ソフトを導入します。例えるなら、古い家具や荷物を全て運び出した後に、新しく壁紙を張り替えてから、好みの家具を配置していくようなイメージです。従来の基本ソフトやソフトを使い続けながら新しいものに上書きする「上書きインストール」という方法もありますが、クリーンインストールは、過去のデータや設定の残骸を残さず、完全に新しい状態から使い始められるというメリットがあります。ただし、クリーンインストールを行うと、従来のデータや設定は全て消去されてしまいます。写真や音楽、文書ファイルはもちろん、電子メールの送受信設定やインターネットのお気に入りなども全て消えてしまいます。そのため、クリーンインストールを行う前に、必要なデータは必ず別の場所に保存しておく必要があります。クリーンインストールは、機器の動作が不安定になった場合や、不要なデータやソフトを一掃して快適に使い続けたい場合などに有効な手段です。しかし、データの消失という大きなリスクも伴いますので、事前に十分な準備と注意が必要です。
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BSD: 自由なOSの祖先

1977年、アメリカのカリフォルニア大学バークレー校で、BSDと呼ばれる革新的なオペレーティングシステムが誕生しました。BSDは、当時画期的だったUNIXというオペレーティングシステムを基に開発されました。UNIXは、様々な種類のコンピュータで動作するように設計されており、その持ち運びやすさと柔軟性の高さから、多くの研究機関や企業で採用されていました。 BSDは、このUNIXの長所を生かしながら、独自の改良を加えることで、より使いやすく、高機能なシステムを目指して開発されました。 具体的には、BSDはUNIXに、仮想記憶やTCP/IPネットワークなどの、当時としては先進的な機能を追加しました。これらの機能により、BSDはより多くのユーザーにとって魅力的な選択肢となり、広く普及していくことになります。 BSDの開発は、大学という開かれた環境で行われ、多くの研究者やプログラマがその開発に貢献しました。このオープンな開発体制が、BSDの技術革新を促進し、後のオペレーティングシステムに大きな影響を与えることになりました。