プログラミング言語の礎!ALGOLとその影響
1950年代後半、電子計算機はまだ夜明けを迎えたばかりで、それぞれの機種に合わせたプログラムを作るのが一般的でした。しかし、機種が違っても動く、より汎用的なプログラム言語への期待が高まっていました。そんな中、ヨーロッパの研究者たちによって開発されたのがALGOLです。ALGOLは「Algorithmic Language(アルゴリズム言語)」の略で、その名の通り、アルゴリズムを分かりやすく簡潔に記述できるように設計されました。
それまでのプログラム言語は、特定の機種に依存したものがほとんどで、他の機種では動かないことが珍しくありませんでした。機種が変われば、プログラムを1から書き直す必要があり、大変な労力がかかっていました。ALGOLの登場は、このような状況を一変させる可能性を秘めていました。ALGOLは特定の機種に依存しないように設計されたため、異なる機種でも、プログラムの書き換えを最小限に抑えることができるようになりました。これは、プログラム開発の効率を飛躍的に向上させる画期的な出来事でした。
ALGOLは、その後のプログラム言語に大きな影響を与え、現代のプログラミング言語の基礎を築いたと言われています。例えば、PascalやC言語など、私たちになじみの深いプログラム言語も、ALGOLの考え方が色濃く反映されています。ALGOLは、現代のコンピューター社会の礎を築いた重要なプログラミング言語と言えるでしょう。