POSIX

インターフェース

POSIX: UNIX系システムの互換性を支える標準規格

- POSIXとはPOSIXは「Portable Operating System Interface for UNIX」の略称で、UNIX系システムにおけるアプリケーションの移植性を高めるための標準規格です。様々な開発元から提供されるUNIX系システムにおいて、アプリケーションソフトが共通して動作することを目指して、IEEE(アイトリプルイー)によって策定されました。従来、UNIX系システムは多数存在していましたが、それぞれに微妙な違いがありました。そのため、あるUNIX系システム向けに開発されたアプリケーションソフトを、別のUNIX系システムでそのまま動作させることは困難でした。これは、開発者にとって大きな負担となり、ソフトウェアの開発効率や移植性の低下を招いていました。そこで、POSIX規格が登場しました。POSIXは、UNIX系システムが備えるべき標準的な仕様や規格を定めることで、この問題の解決を目指しました。具体的には、システムコール、コマンド、ユーティリティ、ネットワーク機能など、アプリケーションソフトがシステムとやり取りする際に使用するインターフェースを標準化しました。POSIXに準拠したシステムであれば、開発元やバージョンが異なっていても、アプリケーションソフトは同じように動作することが期待できます。これにより、開発者は移植性を考慮することなく、アプリケーションソフトの開発に集中できるようになり、ソフトウェア開発の効率化とコスト削減に繋がります。POSIXは、UNIX系システムの移植性と互換性を向上させる上で、重要な役割を果たしていると言えるでしょう。